かぼちゃのサラダ|プロが教える“よくわかるレシピ”

よくわかるレシピ

ほくほくとした甘みが魅力の「かぼちゃのサラダ」。
マヨネーズのコクとごまドレッシングの香ばしさが相性抜群で、お弁当や副菜にもぴったりの一品です。

ただし
「水っぽくなる」
「味がぼやける」
「潰れすぎてしまう」

など、シンプルだからこそ仕上がりに差が出やすい料理でもあります。

本記事では、現役和食調理師が“水分を飛ばして旨みを閉じ込めるコツ”を紹介。
ひと手間で、ほくほく感とコクのある味わいが両立します。

よくある失敗と原因

  • 水っぽくなる → 茹でた後の水切り不足
  • 味が薄い → 下味(塩コショウ)のタイミングが遅い
  • べちゃっとする → 熱いうちに調味料を混ぜている
  • かぼちゃが崩れる → 過加熱または混ぜすぎ
  • 甘さが単調 → 隠し味(牛乳やドレッシング)不足

材料(2~3人分)

材料分量役割
かぼちゃ1/4個(約250g)主役。甘みと食感を出す
マヨネーズ大さじ5コクと酸味を加える
ごまドレッシング大さじ1香ばしさと深みを出す
牛乳小さじ1~2隠し味としてコクを調整
塩・コショウ少々下味と味の引き締め

下処理(プロのポイント)

  • 種とワタを丁寧に取る。
     → 残るとえぐみや水っぽさの原因に。
  • 一口大にカット(2〜3cm角)
     → 大きさを揃えると火の通りが均一に。
  • 皮はお好みで。
     → 皮付き:食感と色合いが良くなる。
     → 皮なし:なめらかで上品な仕上がりに。

作り方

  1. かぼちゃを茹でる
    鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩をひとつまみ加える。
    かぼちゃを入れ、中火で約7〜10分茹でる。
    →竹串がスッと通る程度(崩れない硬さ)。
  2. 水気を切って冷ます
    ザルに上げて粗熱をとりながら自然に水分を飛ばす
    → 熱いうちに混ぜると水分が出るため、しっかり冷ますのがポイント。
  3. 調味料を合わせる
    ボウルにマヨネーズ・ごまドレッシング・牛乳を入れてよく混ぜる。
    → 隠し味の牛乳で、口当たりがなめらかに。
  4. かぼちゃを和える
    冷めたかぼちゃに塩コショウで下味をつけ、
    ③の調味料を加えてさっくり混ぜる。
    → 「形が残る程度」で止める。潰しすぎないこと。
  5. 味を調えて完成
    味見をして、塩・コショウでバランスを整える。
    器に盛り、冷蔵庫で10分ほど冷やすと味が馴染む。

失敗しない3つのコツ

  • 茹でたかぼちゃの水分をしっかり飛ばす
  • 調味料は冷めてから和える
  • 隠し味の牛乳でまろやかさを出す

保存方法

  • 冷蔵保存:密閉容器で2〜3日。
  • 冷凍保存:不可(食感と水分が変わるため不向き)。
  • お弁当用:朝に和えると色・香りがきれいに保てる。

相性の良い料理・献立

  • 主菜:ハンバーグ、チキンソテー、鮭のムニエル
  • 汁物:コンソメスープ、味噌汁(玉ねぎ・豆腐)
  • ご飯:白ごはん、バターロール

👉 献立バランスが取りやすく、夕食・お弁当どちらにもおすすめ。


旬と豆知識

かぼちゃの旬は9〜12月
βカロテンやビタミンEが豊富で、免疫力アップや美肌効果が期待できます。夏に出回る「未熟かぼちゃ」は水分が多いので、秋冬の完熟かぼちゃがサラダ向きです。


現役和食調理師のひと言

かぼちゃサラダは「水分のコントロール」で決まります。
茹で上がりの余熱と水分をうまく逃がすことで、調味料の味が濁らず、素材の甘みが引き立ちます。“混ぜるタイミング”を間違えなければ、家庭でも驚くほど上品な仕上がりになりますよ。

あわせて読みたい

12月|旬の野菜と果物【一覧表】
薩摩芋 さつまいも(Sweet potato)
【10月の献立】秋の味覚を楽しむ和食メニュー

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

プロフィールを見る
タイトルとURLをコピーしました