ピーマンのほろ苦さと、味噌の香ばしい甘辛ダレが食欲をそそる「ピーマンの味噌炒め」。
家庭でも簡単に作れる定番副菜ですが、
「焦げる」
「味が濃い」
「ピーマンがくたくた」
になりやすい料理でもあります。失敗の原因は、火加減と味噌を入れるタイミング。
この記事では、現役和食調理師が教える“照りと香りを生かした炒め方”と味噌の黄金比を解説。
お弁当にもぴったりな常備菜として覚えておきたい一品です。
よくある失敗と原因
- 味噌を入れてから焦げる(火が強すぎ)
- ピーマンが柔らかくなりすぎる(炒めすぎ)
- 味が濃い(調味料の順番を誤る)
- 苦味が強い(横切りしすぎ)
- 色が悪くなる(火の通しすぎ・時間経過)
材料(2〜3人分)
| 材料 | 分量 | 役割 |
|---|---|---|
| ピーマン | 5個(約150g) | 主材料。香りとほろ苦さを生かす |
| ごま油 | 適量 | 香ばしさを出す炒め油 |
| 酒 | 40g | 味の伸びと香りを整える |
| みりん | 30g | 照りと甘みを加える |
| 砂糖 | 20g | 味噌の塩気をまろやかにする |
| 味噌 | 25g | 基本の旨味。焦げやすいので最後に加える |
| バター | 10g | コクとまろやかさを出す仕上げ用 |
| すりごま(白) | 適量 | 香りと風味をプラス(仕上げ用) |
下処理
- ピーマン
① よく洗い、ヘタを取り除く。
② 縦半分に切り、種を取り除く。
③ さらに縦に細切りする。
→ 苦味をやわらげたい場合は「縦切り」、苦味を残したい場合は「横切り」がコツ。
作り方
ピーマンを炒める(中火)

フライパンにごま油を熱し、ピーマンを炒める。
合図:表面にツヤが出て、少ししんなりしたらOK。
炒めすぎると色と食感が落ちるため、1〜2分程度で火を弱める。
調味料を加える(弱火〜中火)

フライパンに酒・砂糖・みりんを入れ、軽く混ぜる。
砂糖が溶けたら味噌とバターを加える。
合図:味噌がとけて全体にツヤが出たらOK。
焦げ付きやすいので、木べらで底をこすりながら混ぜること。
仕上げる

全体に味がなじんだら火を止め、すりごまを加えて軽く混ぜる。
余熱で味を含ませると、まろやかに仕上がる。
失敗しない3つのコツ
- 味噌は最後に入れる(焦げ防止)
- 火を止めてからすりごまを入れる(香りを飛ばさない)
- ピーマンは炒めすぎない(余熱で仕上げる)
保存方法
- 冷蔵保存:2〜3日(密閉容器で保存)
- 冷凍保存:可(自然解凍でお弁当にも◎)
- 冷蔵後は軽く温め直し、再びごま油を少量加えると香りが戻る。
相性の良い料理・献立
- 主菜:鯖の塩焼き、豚の生姜焼き、鶏の照り焼き
- 副菜:出汁巻き卵、冷奴
- 汁物:味噌汁(豆腐・わかめなど)
▶ 関連レシピ
・[茄子の田舎煮|プロが教える“よくわかるレシピ”]
旬と豆知識
ピーマンの旬は6〜9月。
夏のピーマンはビタミンCとβカロテンが豊富で、油と炒めると吸収率がアップします。
炒め物はもちろん、味噌との相性も抜群です。
▶ 詳しくは → [ピーマンの栄養と旬の時期はこちら]
現役和食調理師のひと言
味噌炒めは「味噌の焦がし加減」が決め手。
火を強めると香りは立つが、焦げて苦くなる。
“香りが立った瞬間に火を止める” これがプロの判断基準です。
味噌と甘みのバランスは「味噌1:甘さ2」で覚えておくと応用が利きます。
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