青菜のしゃきっとした食感と油揚げの旨味が絶妙に合う、やさしい味わいの煮物です。
「青菜がクタクタになった」「味が染みない」「油っぽくなる」──そんな悩みをよく聞きます。
結論は “下ゆでで青菜の歯ざわりを残し、油揚げの油を抜いて出汁を吸わせる” こと。
火加減とタイミングの“合図”を押さえれば、毎回同じ味に仕上がります。
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よくある失敗と原因
- 青菜が柔らかくなりすぎる → 煮すぎ、余熱の扱いミス
- 味がぼやける → 出汁と醤油のバランス不足
- 油揚げが油っぽい → 油抜き不足
- 焦げつき → 強火で炒めすぎ
- 色が悪い → 下茹で後の冷水が不十分
材料
| 材料 | 分量 | 役割 |
|---|---|---|
| 青菜(ほうれん草・青梗菜・小松菜など) | 1束(約200g) | 主役。青味と食感を残す |
| 油揚げ | 1枚 | 出汁を吸って旨味を広げる |
| 輪切り唐辛子 | 少々 | 風味と香りづけ(入れすぎ注意) |
| 調味料 | 分量 | 役割 |
|---|---|---|
| 出汁 | 30(ml) | 味のベース。青菜をやさしくまとめる |
| 濃口醤油 | 10(ml) | 香りと塩味 |
| みりん | 10(ml) | まろやかさと照りを出す |
下処理
| 食材 | 手順 |
|---|---|
| 青菜 | ①根元の砂をよく洗い落とす ②たっぷりの湯を沸かし塩をひとつまみ ③根元から湯に入れて10〜20秒 ④冷水に落として色止め ⑤一口大に切る |
| 油揚げ | ①ザルに広げる ②熱湯をまわしかけて油抜き ③粗熱を取り1cm幅に切る |

現役和食調理師のヒント
青菜は冷水に落とすことで「鮮やかな緑色」と「歯ざわり」が保たれる。
作り方
① 香り出し(中火)
鍋に少量の油をひき、輪切り唐辛子を入れる。
香りが立ち、唐辛子がうっすら赤く色づいたら取り出す。
👉この時点で火を強くすると焦げるので注意。
② 炒め合わせ(中火〜弱火)
油揚げを入れ、軽く炒める。油が回ったら青菜を加え、全体に照りが出る程度まで炒める。
👉青菜がしんなりし始めたら次へ。炒めすぎないこと。
③ 煮る(弱火)
出汁・みりん・濃口醤油をすべて入れ、軽く混ぜる。
煮汁が軽く沸いたら火を止める。
余熱で青菜に味を含ませるのがコツ。
👉煮詰めずに“含ませ煮”で仕上げる。
④ 盛り付け
器にこんもりと盛り、上から唐辛子を少量添える。
彩りで人参の薄切りを加えるのもおすすめ。
失敗しない3つのコツ

- 青菜は下ゆで→冷水→水気をしっかり切る
- 油揚げは油抜き必須(味がぼやける原因)
- 調味料は一度に入れ、余熱でなじませる
保存方法
- 冷蔵保存:密閉容器で2〜3日
- 冷凍保存:不可(青菜の食感が失われる)
- 冷蔵の際は煮汁ごと保存し、温め直しは中火で軽く。
相性の良い料理・献立提案
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| 鯖の味噌煮 | 甘辛味とのバランスが良い副菜に |
| 玉子焼き | 彩り・優しい味で弁当にも最適 |
| ご飯 | 煮汁が染みて美味しい |
旬と豆知識
青菜の旬は冬(11〜2月)が最も甘く、栄養価も高い。
油揚げと組み合わせると、植物性たんぱく質+鉄分・カルシウムが一度に摂れる。

現役和食調理師のヒント
青菜の煮物は“火を止めるタイミング”が命。
沸いた瞬間に火を止め、余熱で仕上げると、色も香りもきれいに残ります。
油揚げの旨味を出汁に移すことで、シンプルながら奥行きのある味わいになります。
失敗の原因と解決法
| 失敗 | 原因 | 解決方法 |
|---|---|---|
| 柔らかい | 煮すぎ | そのまま副菜やお浸し風に使う |
| 硬い | 加熱不足 | レンジ加熱で軽く温め直す |
| 味が薄い | 分量間違い/水分多い | 調味料を足して軽く煮る |
| 味が濃い | 分量間違い/煮詰めすぎ | 水または出汁を加えて調整 |
| 焦げた | 火が強い/混ぜ不足 | 焦げていない部分だけ取り出す |
