【栄養素】マンガン(Manganese)

※本記事には広告が表示されます。

【栄養素】マンガン(Manganese)
 

マンガンの英語表記

Manganese

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

マンガンの特徴

  • 成人の体内でで約10~20mg存在し、その25%は骨に残りは生体内組織、臓器に分布している
  • 鉄を過剰に取るとマンガンの吸収率が悪くなる
  • 動物性食品に少なく、植物性食品に多い栄養素
  • 体内の組織や臓器に広く存在する
  • 酵素の構成成分になり、酵素を活性化する
  • 結合組織の合成や酸化防止
 

働き

  • 皮骨や皮膚の形成をする
  • インスリンの合成をする
  • 神経の機能を正常に保つ
  • 体内を酸化から守る
  • 体内のさまざまな代謝にかかわる
 

欠乏症

  • 通常の食生活で欠乏の心配はない
  • 骨格異常、骨粗鬆症、発育不良、肌荒れ
  • 高血糖、脂質代謝の低下、生殖能力の低下など
  • 実験動物におけるマンガン欠乏の症状として、骨の異常、成長障害、妊娠障害がある
 

マンガンの過剰症

  • 通常の食生活で過剰症の心配はない
  • 穀物や豆類などの植物性食品に豊富に含まれるため、厳密な菜食など特異な食事形態に伴って過剰摂取が生じる可能性がある
  • サプリメントにより過剰摂取の可能性あり
    (精神障害、生殖能力の低下、免疫力の低下、腎炎、膵炎、肝障害)
 

マンガン 食べ物ランキング

 

穀類

食材100ℊ当たりの
マンガン含有量(㎎)
米ぬか14.97 ㎎
強力粉 小麦 全粒粉4.02 ㎎
赤米 こめ2.50 ㎎
玄米 こめ2.06 ㎎
黒米 こめ1.95 ㎎
はいが精米 こめ1.54 ㎎
 

豆類

食材100ℊ当たりの
マンガン含有量(㎎)
湯葉 乾燥3.43 ㎎
煎り大豆 青大豆2.90 ㎎
きな粉2.32 ㎎
油揚げ 油抜き 焼き1.65 ㎎
がんもどき1.30 ㎎
ひよこまめ ゆで1.10 ㎎
えんどう 塩豆1.03 ㎎
ひきわり納豆1.00 ㎎
 

野菜類

食材100ℊ当たりの
マンガン含有量(㎎)
新生姜 生7.65 ㎎
ふだんそう ゆで4.85 ㎎
紫蘇 葉 生2.01 ㎎
バジル 葉 生1.91 ㎎
パセリ 生1.05 ㎎
モロヘイヤ 茹で1.02 ㎎
水菜 生1.00 ㎎
 

魚介類

食材100ℊ当たりの
マンガン含有量(㎎)
しじみ 水煮7.30 ㎎
 内臓 塩焼き6.19 ㎎
いたや貝 生4.90 ㎎
めざし 焼き1.26 ㎎
あさり 佃煮0.94 ㎎
 

種実類

食材100ℊ当たりの
マンガン含有量(㎎)
くるみ 炒り3.44㎎
バターピーナッツ2.81 ㎎
ごま 炒り2.52 ㎎
アーモンド 煎り2.46 ㎎
胡麻 練り1.80 ㎎

引用→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

マンガンの食事摂取基準

マンガン

引用→ミネラル(微量ミネラル)(PDF:1,553KB)
年齢別食事摂取基準は→年齢別 日本人の食事摂取基準表

 

マンガンについてまとめ

  • 成人の体内でで約12~20mg存在する
  • 鉄を過剰に取るとマンガンの吸収率が悪くなる
  • 動物性食品に少なく、植物性食品に多い栄養素
  • 通常の食生活で欠乏、過剰の心配はない
 

関連記事

【栄養素】パントテン酸(Pantothenic acid)

※本記事には広告が表示されます。

【栄養素】パントテン酸(Pantothenic acid)
 

パントテン酸の英語表記

Pantothenic acid

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

パントテン酸の特徴

  • 水溶性ビタミンで加熱、酸、アルカリに弱い
  • パントテン酸はギリシャ語で「広くどこでもある」という意味である
  • その名の通り、さまざまな食品に広く含まれている
  • 妊娠中、授乳中の女性はパントテン酸を多く消費する
  • コーヒーやアルコールを摂取すると体内のパントテン酸を消費する
  • エネルギー代謝を助ける
  • 免疫力を強化する
  • 通常の食品で可食部 100 g 当たりのパントテン酸含量が5 mg を超える食品は、レバーを除き存在しない
 

パントテン酸の働き

  • ビタミンCの働きを助ける効果がある
  • 免疫を強化する働きがある
  • 皮膚や粘膜を正常に保つ働きがある
  • 血中の善玉コレステロールを合成促進する
  • さまざまな物質の合成を助ける
  • ストレスを和らげる
  • 動脈硬化を予防する
  • 肌と髪の健康を維持する
 

欠乏症

  • 幅広い食品に含まれるのでヒトでの欠乏症の心配はありません
  • 不足した場合は成長停止や副腎傷害、手や足のしびれと灼熱感、頭痛、疲労、不眠、胃不快感を伴う食欲不振などが起こる
 

過剰症

  • 通常の生活では心配なし
  • 過剰摂取しても排泄される
  • サプリメントにより、大量に摂取した場合は吐き気や食欲不振などが考えられる
 

パントテン酸を多く含む食材

 

肉類

食品食材100ℊ当たりの
パントテン酸含有量(㎎)
スモークレバー 豚7.28
フォアグラ 茹で4.38
鶏ささみ ソテー2.95
鶏むね 焼き 皮つき2.51
レバーペースト 豚2.35
 

魚介類

食品食材100ℊ当たりの
パントテン酸含有量(㎎)
やつめうなぎ 干しやつめ5.76
からすみ ぼら5.17
たらこ 焼き3.68
たたみいわし2.95
にじます 焼き2.68
 

きのこ類

食品食材100ℊ当たりの
パントテン酸含有量(㎎)
しいたけ 乾燥7.93
ひらたけ 茹で2.36
マッシュルーム 油いため1.67
エリンギ 焼き1.66
はたけしめじ 茹で1.53
 

たまご類

食品食材100ℊ当たりの
パントテン酸含有量(㎎)
鶏卵 卵黄 生4.33
鶏卵 卵黄 茹で4.08
烏骨鶏 全卵 生1.78
鶏卵 全卵 生1.45
鶏卵 ポーチドエッグ1.45

引用→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

パントテン酸の食事摂取基準

パントテン酸の食事摂取基準

引用→ビタミン(水溶性ビタミン)(PDF:2,041KB)

 

まとめ

  • ギリシャ語で「広くどこにでもある」という意味
  • 妊娠中、授乳中の女性はパントテン酸を多く消費する
  • コーヒーやアルコール摂取時に体内のパントテン酸を消費する
  • ストレスがある時には必要量が増える
  • パントテン酸、ビタミンC、ビタミンEは抗ストレス効果
  • 三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)の代謝を助ける
 

関連記事

【栄養素】 鉄 (iron)

※本記事には広告が表示されます。

 

鉄の英語表記

iron

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

鉄の特徴

  • 食品中の鉄は、たんぱく質に結合したヘム鉄と無機鉄である非ヘム鉄に分けられる
  • ヘム鉄=主に肉類(魚類)=吸収率10~20%
  • 非ヘム鉄=主に植物性=吸収率1~6%
  • ビタミンC、B群と合わせて摂ることで、吸収が促進
  • ヘモグロビン(赤血球)になり酸素を全身に運ぶ
  • タンニンは鉄の吸収を悪くする
  • 一回の食事で吸収される量は決まっているのでこまめに摂取する
  • 月経血による損失と妊娠・授乳中の需要増大が必要量に及ぼす影響は大きい
 

鉄の働き

  • 貧血予防
  • 疲労回復効果
  • 体内の組織に酸素を運ぶ働き
  • 赤血球の造血
  • 貯蔵鉄として蓄える
  • 酸素を各組織に運ぶ
 

欠乏症

  • 欠乏すると貧血や運動機能、認知機能等の低下を招く
  • 月経血への鉄損失は、鉄欠乏性貧血の発生と強く関連している
  • 頭痛、めまい、倦怠感、疲れやすい
  • 動悸、息切れ、貧血、肩こり、冷え、食欲低下
  • 抜け毛、枝毛
 

過剰症

  • 普段の食事による過剰症心配なし
  • サプリメントの使用には注意が必要
  • サプリメントにより副作用で胃もたれ,吐き気などの胃腸障害
  • サプリメントでの過剰摂取により、組織への鉄の蓄積が多くの慢性疾患の発症を促進することが報告されている
 

鉄 食べ物ランキング

 

藻類

食材食材100ℊ当たりの
鉄の含有量(㎎)
あおのり77.0 ㎎
ひじき 鉄釜 乾燥58.2 ㎎
焼きのり11.4 ㎎
刻み昆布8.6 ㎎
カットワカメ 乾燥6.5 ㎎
 

野菜類

食材食材100ℊ当たりの
鉄の含有量(㎎)
パセリ 生7.5 ㎎
ドライトマト4.2 ㎎
フダンソウ 生3.6 ㎎
大根 葉 生3.1 ㎎
とんぶり 茹で2.8 ㎎
枝豆 茹で2.5 ㎎
水菜 生2.4 ㎎
サラダな 生2.4 ㎎
ブロッコリー 焼き2.3 ㎎
グリンピース 茹で2.2 ㎎
フダンソウ 茹で2.1 ㎎
空豆 茹で2.1 ㎎
ほうれん草 生 冬採り2.0 ㎎
水菜 茹で2.0 ㎎
 

肉類

食材食材100ℊ当たりの
鉄の含有量(㎎)
レバーペースト 豚7.7 ㎎
牛肉 横隔膜 焼き4.1 ㎎
牛肉 もも 焼き3.8 ㎎
牛肉 ヒレ 焼き3.5 ㎎
フォアグラ 茹で2.7 ㎎
 

魚介類

食材食材100ℊ当たりの
鉄の含有量(㎎)
 内臓 焼き63.2 ㎎
あさり 水煮 缶詰29.7 ㎎
あさり 佃煮18.8 ㎎
しじみ 水煮14.8 ㎎
はまぐり 佃煮7.2 ㎎
 

種実類

食材食材100ℊ当たりの
鉄の含有量(㎎)
ごま 炒り9.9 ㎎
チアシード 乾燥7.6 ㎎
まつ いり6.2 ㎎
アーモンド いり3.7 ㎎
ピスタチオ いり3.0 ㎎

参照→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

鉄の食事摂取基準

鉄

引用→ミネラル(微量ミネラル)(PDF:1,553KB)
年齢別食事摂取基準は→年齢別 日本人の食事摂取基準表

 

鉄についてまとめ

  • 過剰に摂取することはないがサプリメントお使用には注意する
  • ビタミンC、B12、葉酸と同時摂取で吸収が促進される
  • 植物性食品より動物性食品の方が吸収率が高い
  • 酸素を各組織に運ぶ
  • タンニンは鉄と結びつくので、体内に吸収されにくくなる(タンニン=紅茶、コーヒー、緑茶など)
  • 食事の前後一時間程度はタンニンを控える事で、吸収されやすくなる
 

関連記事

【栄養素】マグネシウム(Magnesium)

※本記事には広告が表示されます。

 

マグネシウムの英語表記

Magnesium

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

マグネシウムの特徴

  • 生体内には約 25 g のマグネシウムが存在し、その 50〜60% は骨に存在する
  • 残りの40%が臓器や筋肉中にある
  • 3%が細胞外液と血中に存在する
  • 全体重の約0.1%を占める
  • マグネシウム1に対してカルシウムが2~3の割合が理想的
  • 中高年は食品からの吸収力が落ちてくるため不足しやすい
  • 大量にアルコール摂取でマグネシウムの排出量が増える
 

マグネシウムの働き

  • 酵素の働きを助ける栄養素
  • 健康を維持するために必須の栄養素
  • タンパク質の合成やエネルギー代謝,筋肉の収縮
  • 血圧調整,体温調整,血糖値の調整などに働いている
  • 心機能(血圧など)の維持
  • 神経伝達の制御
 

欠乏症

  • 通常の生活において、マグネシウム欠乏と断定できるような症状が見られることは稀である
  • 低マグネシウム血症の症状には、吐き気、嘔吐、眠気、脱力感、筋肉の痙攣、ふるえ、食欲不振などがある
  • 疲れやすく、イライラする
  • 集中力不足,慢性疲労,うつ,循環器系の疾患
  • 下痢、便秘
  • 骨粗鬆症
 

過剰症

  • 通常の食事で取りすぎることはない
  • サプリメントにより「高マグネシウム血症」(吐き気や喉の渇き,下痢)
  • 過剰摂取によって起こる初期の症状は下痢である
 

マグネシウム 食べ物ランキング

 

藻類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
あおさ 素干し3200
あおのり 素干し1400
わかめ 乾燥1100
こめぬか850
刻み昆布 720
 

種実類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
ブラジルナッツ フライ370
胡麻 炒り360
チアシード360
ねりごま340
アーモンド 炒り310
カシューナッツ フライ240
 

調味料及び香辛料類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
バジル 粉760
パセリ 粉380
からし 粉380
しょうが 粉300
タイム 粉300
 

野菜類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
干しわらび 乾燥330
とうがらし 乾燥190
ドライトマト 乾燥180
落花生 茹で86
ふだんそう 葉 茹で79
 

豆類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
きな粉 粉260
おから 乾燥150
油揚げ 油抜き150
蒸し大豆110
糸引き納豆100

参照→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

マグネシウムの食事摂取基準

マグネシウム

年齢別食事摂取基準は→年齢別 日本人の食事摂取基準表

引用→ミネラル(多量ミネラル)(PDF:914KB)

 

マグネシウムについてまとめ

  • 骨の健康を保つためにはマグネシウムが必要
  • すべての細胞に分布している
  • 日本人にはマグネシウムが不足気味
  • ストレスによって尿中に排出され不足する
  • マグネシウム1に対してカルシウム2で摂取する
  • ビタミンB6と共に働くことが多い
  • サプリメントでの過剰摂取に注意
 

関連記事

【栄養素】銅(Copper)

※本記事には広告が表示されます。

【栄養素】銅(Copper)
 

銅の英語表記

Copper

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

銅の特徴

  • 銅は成人の体内に約100 mg 存在し、約 65% は筋肉や骨、約10% は肝臓中に分布する
  • 筋肉や肝臓、骨に多く存在する
  • ヘモグロビンを合成を助ける
  • 材料となる鉄の吸収を促進する
  • 体内の酸化を防止する
  • 骨を形成する
 

働き

  • 貧血予防(モグロビンの合成を助ける)
  • 体内を酸化から守る
  • 成長促進(骨の形成などを助ける)
  • 免疫力を高める
  • 髪や肌の健康維持
 

欠乏症

  • 通常の食生活で欠乏の心配なし
  • まれに貧血、動脈硬化、骨の異常、毛髪の色素が薄くなる
 

銅の過剰症

  • 通常の食生活で過剰症の心配なし
  • サプリメントにより過剰摂取の可能性がある
  • 吐き気、腹痛、筋肉痛、肝障害など
  • 歩行障害、意識障害、言語障害
 

銅を多く含む食材

 

魚介類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
蛍烏賊 燻製12.0 ㎎
しゃこ 茹で3.46 ㎎
蛍烏賊 生3.42 ㎎
さくらえび 素干し3.34 ㎎
蛍烏賊 茹で2.97 ㎎
牡蠣 燻製油漬缶詰2.81 ㎎
さくらえび ゆで2.05 ㎎
 

種実類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
ブラジルナッツ フライ1.95 ㎎
カシューナッツ フライ1.89 ㎎
ごま いり1.68 ㎎
ヘーゼルナッツ フライ1.64 ㎎
ごま 練り1.50 ㎎
 

きのこ類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
マッシュルーム 油いため0.40 ㎎
マッシュルーム ゆで0.36 ㎎
ほんしめじ ゆで0.29 ㎎
まいたけ 油いため0.27 ㎎
マッシュルーム 水煮缶詰0.19 ㎎
 

肉類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
フォアグラ 茹で1.85 ㎎
スモークレバー 豚0.92 ㎎
レバーペースト 豚0.33 ㎎
ビーフジャーキー0.25 ㎎
牛肉 横隔膜 茹で0.19 ㎎
 

豆類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
きな粉 青大豆 全粒製品1.32 ㎎
いり大豆  青大豆1.29 ㎎
ひよこ豆 フライ0.84 ㎎
そらまめ フライビーンズ0.77 ㎎
湯葉 生0.70 ㎎
糸引き納豆0.61 ㎎

参照→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

銅の食事摂取基準

銅

引用→ミネラル(微量ミネラル)(PDF:1,553KB)
年齢別食事摂取基準は→年齢別 日本人の食事摂取基準表

 

銅についてまとめ

  • 成人の体内には約100mg存在する
  • 免疫力を高める
  • 成長を促進する
  • 髪や肌の健康維持に必要
  • 貧血を予防する
  • 甲殻類、軟体動物に多く含まれる
 

関連記事

【栄養素】ビオチン(Biotin)

※本記事には広告が表示されます。

【栄養素】ビオチン(Biotin)
 

ビオチンの英語表記

Biotin

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

ビオチンの特徴

  • 水溶性ビタミン
  • 別名ビタミンB7、ビタミンH、コエンザイムRと呼ばれる
  • 熱に強いので調理に気を使わなくてよい
  • 腸内細菌で合成、吸収、利用されている
  • 育毛効果、美肌効果がある
  • ビオチンは、抗炎症物質を生成することによってアレルギー症状を緩和する作用がある
  • 卵白に含まれるアビジンは、ビオチンと不可逆的に結合するため、ビオチンの吸収を妨げる
  • 通常の食品で可食部 100 g 当たりのビオチン含量が数十 µg を超える食品は、レバーを除き存在しない
 

ビオチンの働き

  • 皮膚、粘膜の健康を維持する
  • 糖質、脂質、たんぱく質の代謝を助ける
  • 皮膚や粘膜、爪、髪を健康に保つ
  • 血液を循環させる
 

欠乏症

  • 通常の食生活で不足することはない
    (腸内細胞によって合成される)
  • 過度の偏食や投薬などにより欠乏する恐れあり
  • 皮膚症状、結膜炎、筋肉痛、疲労感、食欲不振、脱毛、白髪化
  • リウマチ、シェーグレン症候群、クローン病などの免疫不全症
  • 萎縮性舌炎、むかつき、吐き気、憂うつ感、顔面蒼白、性感異常、前胸部の痛み
 

過剰症

  • 通常の生活では心配なし
 

ビオチン 食べ物ランキング

 

肉類

食材食材100ℊ当たりの
ビオチン含有量(㎍)
スモークレバー 豚133.0㎍
レバーソーセージ 豚34.0㎍
鶏ひき肉 焼き6.0㎍
鶏 もも 焼き6.0㎍
ベーコン 豚バラ6.0㎍
1㎎=1000㎍
 

種実類

食材食材100ℊ当たりの
ビオチン含有量(㎍)
落花生 大粒種 炒り105.0㎍
バターピーナッツ96.0㎍
ヘーゼルナッツ フライ82.0㎍
アーモンド フライ60.0㎍
けし 乾燥47.0㎍
1㎎=1000㎍
 

野菜類

食材食材100ℊ当たりの
ビオチン含有量(㎍)
ドライトマト 乾燥43.0㎍
ブロッコリー 焼き23.0㎍
モロヘイヤ 生14.0㎍
貝割れ大根6.0㎍
オクラ 生6.0㎍
1㎎=1000㎍
 

たまご類

食材食材100ℊ当たりの
ビオチン含有量(㎍)
鶏卵 卵黄 生65.0㎍
鶏卵 卵黄 ゆで55.0㎍
鶏卵 全卵 目玉焼き27.0㎍
鶏卵 全卵 炒り26.0㎍
鶏卵 全卵 茹で25.0㎍
1㎎=1000㎍
 

きのこ類

食材食材100ℊ当たりの
ビオチン含有量(㎍)
舞茸 乾燥243.0㎍
椎茸 乾燥37.0㎍
まいたけ ゆで22.0㎍
マッシュルーム ゆで12.0㎍
ぶなしめじ 素揚げ11.0㎍
1㎎=1000㎍

引用→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

ビオチンの食事摂取基準

ビオチンの食事摂取基準

引用→ビタミン(脂溶性ビタミン)(PDF:1,370KB)

 

ビオチンについてまとめ

  • 水に溶けやすい(水溶性ビタミン)
  • 腸内細菌で合成、吸収、利用されているため過剰症、欠乏症ともに心配なし
  • 過剰なビオチンは尿となって体外に排出される
  • 卵白の摂りすぎでビオチン不足になる(卵白障害)
  • 抗生物質の長期服用により欠乏症になる恐れがある
  • アルコールやニコチンを代謝するために大量のビオチンが消費される
 

関連記事

【栄養素】リン(Rin)

※本記事には広告が表示されます。

【栄養素】リン(Rin)
 

リンの英語表記

Rin

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

リンの特徴

  • リンは「有機リン」と「無機リン」に大別できる
  • 成人の生体内には最大 850 g のリンが存在し、その 85% が骨組織に、14% が軟組織や細胞膜に、1% が細胞外液に存在する
  • 食品添加物として多くのリンが用いられている
  • スナック菓子、清涼飲料水などの加工食品に使用されている
  • 加工食品が多い現代は、過剰に摂っている可能性がある
  • カルシウムの次に体内に多く存在するミネラル
  • 生命維持に欠かせない栄養素の一つ
  • 体内のすべての細胞に分布している
 

リンの働き

  • 8割はカルシウムと結合し、骨や歯の材料となる
  • 神経細胞や細胞膜の構成成分となる
  • 糖質、脂質、タンパク質の代謝を促す
  • カルシウムとリンは血液中で1:1~1:2のバランスで存在する
  • 過剰摂取で骨に蓄えられたカルシウムを血液中に放出してバランスを保つ
 

欠乏症

  • 普通の食事で不足することはない
  • 疲労、骨や歯の形成障害、筋力の低下
 

過剰症

  • 骨粗鬆症、腎機能低下、動脈硬化
  • カルシウムの吸収率の低下
 

リン 食べ物ランキング

 

魚介類

食材食材100ℊあたりの
リンの含有量(㎎)
とびうお 焼き干し2300 ㎎
かたくちいわし 煮干し1500 ㎎
するめ 加工品1100 ㎎
しらす干し860 ㎎
まあじ から揚げ700 ㎎
ししゃも 焼き540 ㎎
からすみ530 ㎎
いくら530 ㎎
 

種実類

食材食材100ℊあたりの
リンの含有量(㎎)
ごま むき870 ㎎
ひまわり フライ830 ㎎
けし 乾燥820 ㎎
ごま ねり670 ㎎
アーモンド フライ490 ㎎
 

野菜類

食材食材100ℊあたりの
リンの含有量(㎎)
ドライトマト300 ㎎
とうがらし260 ㎎
そらまめ 茹で230 ㎎
にんにく 油いため200 ㎎
ブロッコリー 焼き200 ㎎
枝豆 冷凍190 ㎎
 

きのこ類

食材食材100ℊあたりの
リンの含有量(㎎)
舞茸 乾燥700 ㎎
椎茸 乾燥310 ㎎
えのきだけ 味付瓶詰め150 ㎎
ぶなしめじ 素揚げ130 ㎎
エリンギ 焼き130 ㎎
マッシュルーム 油いため120 ㎎
 

菓子類

食材食材100ℊあたりの
リンの含有量(㎎)
アーモンドチョコレート320 ㎎
ミルクチョコレート240 ㎎
ホットケーキ160 ㎎
カスタードクリーム150 ㎎
ポテトチップス140 ㎎
 

たまご類

食材食材100ℊあたりの
リンの含有量(㎎)
鶏卵 卵黄 ゆで570 ㎎
鶏卵 卵黄 生570 ㎎
あひる卵 ピータン230 ㎎
鶏卵 目玉焼き230 ㎎
うずら卵 全卵 生220 ㎎

参考→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

リンの食事摂取基準

リン

引用→ミネラル(多量ミネラル)(PDF:914KB)

 

リンについてまとめ

  • リンは多くの食品に含まれており、通常の食事では不足や欠乏することはない
  • 不足や欠乏の予防よりも、過剰摂取の回避が重要
  • リンは加工食品に添加物として使用されている
  • 加工食品により過剰摂取しがち
  • カルシウムが2に対してリンは1のバランスが良い
  • 骨や歯を形成する役割
  • 過剰でも不足でも骨をもろくする
  • ビタミンB1、B2と結合して補酵素になる
 

関連記事

【栄養素】カルシウム(Calcium)

※本記事には広告が表示されます。

【栄養素】カルシウム(Calcium)
 

カルシウムの英語表記

Calcium

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

カルシウムの特徴

  • 加熱しても栄養価は壊れない
  • しっかりとりたい栄養素の一つであるが、とりすぎも鉄などの他のミネラルの吸収を阻害することに注意する
  • カルシウムの99%は骨や歯に1%は血液、細胞に存在する
  • 体内の吸収率は他のミネラルとのバランスが影響
  • リンを過剰に摂取するとカルシウムの吸収が阻害
  • ビタミン D は、カルシウム吸収を促進する
 

カルシウムの働き

  • 筋肉の収縮や神経を安定させる作用
  • 強い歯や骨をつくる
  • ストレスを静め、神経を安定させる
  • 心筋の機能(血圧)を正常に保つ
  • 抗アレルギー作用
 

欠乏症

  • 骨粗しょう症
  • 高血圧・動脈硬化
  • 低カルシウム血症
  • 肥満
  • 糖尿
  • 免疫異常
  • 認知障害
 

過剰症

  • 普通の食生活での過剰摂取はない
  • サプリメントによる過剰摂取に注意
  • 過剰に摂取しても過剰症として症状が表れない事が多い
  • 吐き気、嘔吐、腹痛、食欲減退
  • 高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが生じる可能性がある
 

カルシウム 食べ物ランキング

 

魚介類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
干しエビ7100
とびうお 焼き干し3200
きびなご 味醂干し1400
どじょう 水煮1200
わかさぎ 佃煮970
真鯵 から揚げ900
さくらえび 茹で690
 

乳類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
ナチュラルチーズ パルメザン1300
ナチュラルチーズ チェダー740
ナチュラルチーズ プロセスチーズ630
ナチュラルチーズ ブルー590
ナチュラルチーズ カマンベール460
 

野菜類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
とうがらし 油いため550
パセリ 生290
モロヘイヤ 生260
バジル 生240
紫蘇 生230
 

たまご類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
鶏卵 卵黄 生150
鶏卵 卵黄 ゆで150
ピータン アヒル卵90
うずら卵 全卵60
目玉焼き 鶏卵60
 

果実類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎎)
無花果 乾燥190
酢橘 果皮 生150
苺 乾燥140
オリーブ 塩漬け83
あんず 乾燥70

参照→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

カルシウムの食事摂取基準

【栄養素】カルシウム(Calcium)

引用→ミネラル(多量ミネラル)(PDF:914KB)
年齢別食事摂取基準は→年齢別 日本人の食事摂取基準表

 

まとめ

  • 日本人の食生活ではカルシウムは不足している
  • カルシウム2に対してマグネシウム1が望ましい
  • ストレスで体外に放出される
  • リンの過剰摂取によりカルシウムが体外へ排泄される
  • 体内に不足すると骨からカルシウムを生成する
  • ビタミンDはカルシウムの沈着をうながす
  • 一度にたくさん摂取するより、こまめに摂取する方が効果的
  • なるべく努力して摂取することを心掛けるとよいが、摂取しすぎると鉄の吸収を妨げる
 

関連記事

【栄養素】 クロム (Chromium)

※本記事には広告が表示されます。

【栄養素】クロム(Chromium)
 

クロムの英語表記

Chromium

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

クロムの特徴

  • クロムを必須の栄養素とする根拠はないとする説が最近、有力である
  • 必須ミネラルの中で最も微量の量が体内に存在している
  • 体内で約2mg存在する
  • サプリメント等での積極的摂取の必要がない
  • 吸収されにくくほとんどが排泄される
  • ビタミンCと一緒に摂取で吸収率があがる
  • 雑穀、野菜、肉、魚などに広く含まれる
  • 3価クロムと6価クロムが存在し、食品中には3価クロム
 

クロムの働き

  • インスリンの働きを強める作用がある(インスリン=血糖を調節するホルモン)
  • コレステロール値の低下
  • 血液中の脂質の調節
  • 体内のさまざまな代謝にかかわる(炭水化物や脂質、コレステロール、タンパク質など)
  • 夜盲症を防ぐ
 

欠乏症

  • 通常の食生活で不足することはない
  • まれに糖尿病、体重減少、末梢神経障害、昏迷、角膜障害など
 

過剰症

  • 吸収率が低いため、過剰症の心配はほとんどありません
  • サプリメントにより頭痛、不眠、嘔吐、下痢、腹痛、腎障害、肝障害、造血障害、中枢神経障害など
 

クロム 食べ物ランキング

 

藻類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎍)
あおさ 素干し160 ㎍
あおのり 素干し39 ㎍
ひじき  乾燥26 ㎍
カットワカメ 乾燥19 ㎍
まこんぶ 乾燥14 ㎍
 

調味料及び香辛料類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎍)
バジル 粉47 ㎍
パセリ 乾燥38 ㎍
パプリカ 粉33 ㎍
胡椒 粉30 ㎍
山椒 粉21 ㎍
 

野菜類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎍)
ドライトマト11 ㎍
ほうれん草 油いため7 ㎍
パセリ 生4 ㎍
たかな 生4 ㎍
ひろしまな 生3 ㎍
 

魚介類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎍)
さざえ 生6 ㎍
まさば 焼き6 ㎍
牡蠣 水煮4 ㎍
帆立貝 生3 ㎍
牡蠣フライ3 ㎍
 

果実類

食材食材100ℊ当たりの含有量(㎍)
アサイー 冷凍60 ㎍
梅干し37 ㎍
干しぶどう9 ㎍
ぶどうジュース9 ㎍
林檎ジャム2 ㎍

引用→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

クロムの食事摂取基準

クロム

引用→ミネラル(微量ミネラル)(PDF:1,553KB)
年齢別食事摂取基準は→年齢別 日本人の食事摂取基準表

 

クロムについてまとめ

  • 必須ミネラルの中で最も微量(体内で約2mg)
  • ビタミンCと摂取で吸収率が上がる
  • 通常の食生活では欠乏、過剰ともに心配なし
  • サプリメント等での積極的摂取の必要がない
  • クロムを必須の栄養素とする根拠はないとする説が最近、有力である
 

関連記事

【栄養素】セレン(Selenium)

※本記事には広告が表示されます。

 

セレンの英語表記

Selenium

栄養素の英語表記一覧表はコチラ→栄養素の英語表記一覧表

 

セレンの特徴

  • 由来は燃焼するときに月のような光を放つ事からギリシャ語の「月」(selene)
  • セレン含有量の高い食品は魚介類である
  • 植物性食品と畜産物のセレン含有量は、それぞれ土壌と飼料中のセレン含有量に依存して変動する
  • 成人のセレンの摂取量は平均で約 100 µg/日に達すると推定されている
  • 主に体内の酸化を防止する
  • 抗酸化酵素の構成成分
  • 甲状腺ホルモンを活性化する酵素の構成成分
  • 体内を酸化から守る役割をする
  • 魚介類、肉類、卵に豊富に含まれている
  • ビタミンE、亜鉛と一緒に摂取することで抗酸化作用を高める
 

働き

  • 体内を酸化から守る役割をする
  • アミノ酸の代謝を助ける
  • 免疫力を正常に保つ
  • 甲状腺ホルモンを正常に保つ
  • ビタミンEの吸収を助ける
 

欠乏症

  • 普通の食事をしていれば欠乏症の心配はありません
  • 克山病(心筋症の一種)、関節症
  • 筋肉痛、皮膚の乾燥、生殖能力の低下など
  • ぜんそく、貧血
 

セレンの過剰症

  • 通常の食生活において過剰摂取が生じる可能性は低い
  • サプリメントの不適切な利用で過剰摂取の可能性がある
  • 爪の変形、脱毛、胃腸障害
  • 下痢、疲労、神経障害、肌荒れなど
 

セレン 食べ物ランキング

 

魚介類

食材食材100ℊ当たりの
セレン含有量(㎍)
かつお節 加工品320 ㎍
飛魚 焼き干し140 ㎍
ミナミマグロ 生120 ㎍
鰹 秋獲り 生100 ㎍
塩サバ 加工品78 ㎍
 

肉類

食材食材100ℊ当たりの
セレン含有量(㎍)
スモークレバー 豚81 ㎍
ヒレ 焼き 豚肉40 ㎍
ビーフジャーキー 牛肉38 ㎍
ささみ ソテー 鶏肉33 ㎍
とんかつ ヒレ 豚肉30 ㎍
 

穀類

食材食材100ℊ当たりの
セレン含有量(㎍)
スパゲティ 乾燥63 ㎍
強力粉 全粒粉47 ㎍
フランスパン29 ㎍
食パン 焼き25 ㎍
手延べ素麺 乾燥22 ㎍
 

たまご類

食材食材100ℊ当たりの
セレン含有量(㎍)
鶏卵 卵黄 生56 ㎍
鶏卵 卵黄 ゆで52 ㎍
うずら卵 全卵 生46 ㎍
うずら卵 水煮缶詰42 ㎍
鶏卵 目玉焼き35 ㎍
 

まめ類

食材食材100ℊ当たりの
セレン含有量(㎍)
凍り豆腐 乾燥19 ㎍
糸引き納豆16 ㎍
油揚げ 油抜き 焼き8 ㎍
きな粉7 ㎍
湯葉 乾燥7 ㎍
※乾燥品は乾燥した状態での100ℊ

引用→「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

セレンの食事摂取基準

セレン

引用→ミネラル(微量ミネラル)(PDF:1,553KB)
年齢別食事摂取基準は→年齢別 日本人の食事摂取基準表

 

セレンについてまとめ

  • 魚介類、肉類、卵などに含まれるため欠乏の心配なし
  • サプリメントによる過剰症に注意
  • 抗酸化作用がある
  • 免疫力を正常に保つ
 

関連記事