松茸(まつたけ)とは?旬・栄養・選び方を解説【高級きのこ】

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松茸の旬 ~おいしい時期~

まつたけ

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松茸の国産品は、9月中旬~11月上旬にかけてが最盛期とされ、とくに10月が最も香り高く、質のよい松茸が出回る時期です。秋の冷え込みとともに発生量が増えるため、気候条件に大きく左右される希少なキノコです。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

香りが命の松茸は、とれたてに近いほど香りが強く、風味も格別です。国産は、焼き物・土瓶蒸し・炊き込みご飯など、素材の香りを活かす料理にぴったり

松茸とは ~野菜の解説~

松茸(まつたけ)は、キシメジ科マツタケ属に属する日本特産のキノコで、秋の味覚を代表する高級食材として知られています。独特の芳香と歯ごたえを持ち、日本料理では古くから珍重されてきました。
主にアカマツなどの松林に自生し、栽培が極めて難しいため、現在も天然物が中心です。このため、気象条件や森林環境の変化に大きく左右され、年によって収穫量が大きく変動する希少な食材です。
日本国内の主産地は長野県、岩手県、京都府など。近年では中国、韓国、カナダ、トルコなどからの輸入品も多く出回っています。

栄養面にも注目

松茸はカロリーが低く、食物繊維やビタミンB群(特にナイアシン)、カリウムなどを含みます。また、香り成分の「マツタケオール」は松茸独特の芳香を生み出す成分で、料理の風味を引き立ててくれます。

下処理

  1. 松茸の石づき部分(砂が噛んでる部分)を削ぐ(鉛筆のように削る)
  2. ボールに水を入れサッと水洗いする
    軽く水をつけて手のひらでこすり、水で流す
    (天然物なので、砂や土、雑菌などがついています)
    多少香りは落ちるが安全に食べるためには洗いましょう
  3. キッチンペーパーで水気をしっかり拭く
  4. 水気が取れたらキッチンペーパーで包み、ラップをする

松茸の保存方法

松茸はとても繊細な香りと食感を持つキノコで、収穫後の鮮度低下が早いのが特徴です。できるだけ早く調理するのが理想ですが、保存する際には以下のポイントを押さえましょう。

冷蔵保存(2〜3日以内)

  • 新聞紙やキッチンペーパーで1本ずつ包む
     → 乾燥を防ぎ、適度に湿度を保ちます。
  • ポリ袋に入れて野菜室へ
     → 密封せず、軽く空気が通るように。

冷凍保存(長期保存向け)

香りは多少落ちますが、使いきれない場合は冷凍保存も可能です。

  • スライスした松茸を軽く酒でくぐらせる
  • ラップで包み、ジッパー付き袋に入れて冷凍

調理時は解凍せずそのまま加熱調理するのが風味を保つコツです。

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現役和食調理師のヒント

松茸は他の食材のニオイを吸いやすいため、香りの強い野菜や果物と一緒に保存しないことが大切です。

松茸と相性の良い食材

松茸の魅力はなんといっても上品で豊かな香り歯ごたえのある食感。その個性を活かすには、香りを引き立てつつ、素材の持ち味を邪魔しない組み合わせがポイントです。

よく合う食材一覧

食材相性のポイント
鰹だし松茸の香りを引き立て、和風の奥行きを出す
鶏肉うま味の相乗効果で香りがより引き立つ
ぎんなん秋の味覚同士で、彩りと季節感を演出
ほっくりとした甘みが松茸の香りと好相性
白ごはん香りを邪魔せず、炊き込みご飯で真価を発揮
すだち・柚子香りを添えて引き締める名脇役
牛肉(すき焼きなど)濃厚な味わいに負けない存在感
卵(茶碗蒸し)優しい味わいが松茸の香りを包み込む
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現役和食調理師のヒント

松茸を引き立てるコツは「使いすぎないこと」。香りが主役なので、脇役となる食材はあくまで引き立て役に徹するのが鉄則です。

松茸の栄養素 |食品成分表

まつたけ(生)
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率3%
エネルギー32
水分88.3g
タンパク質2.0g
脂質0.6g
食物繊維(総量)4.7g
炭水化物8.2g
ナトリウム2
カリウム410
カルシウム6
マグネシウム8
リン40
1.3
亜鉛0.8
0.24
マンガン0.12
ヨウ素3
セレン82
クロム14
モリブデン1
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD0.6
ビタミンE(トコフェロールα)
ビタミンK
ビタミンB10.10
ビタミンB20.10
ナイアシン8.0
ビタミンB60.15
ビタミンB12
葉酸63
パントテン酸1.91
ビオチン18.0
ビタミンC
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

松茸の漢字・英語表記・読み方

漢字表記:松茸
ひらがな:まつたけ
英語表記:Matsutake
英語の発音記号:/ˈmɑːtsuˌtɑːkeɪ/ または /ˈmæt.sə.teɪk/(アメリカ英語)

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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