豚肉は部位ごとに脂の入り方や柔らかさ、旨味が大きく異なります。
「とんかつや生姜焼きにはどの部位が合う?」「煮込みにはどれが柔らかくなる?」など、料理に合う部位選びで迷う方も多いはずです。
本記事では、現役の和食調理師が、豚肉の主な部位を図解つきでわかりやすく解説。
各部位の特徴やおすすめ料理、さらに目的別・料理別の使い分け方まで丁寧に紹介します。
「柔らかい部位を知りたい」「ヘルシーに食べたい」「贈り物にしたい」などの悩みも解決しながら、あなたの料理にぴったりの豚肉を選べるようになります。
この記事でわかること
- 豚肉の主な部位と位置関係(図解つき)
- 各部位の特徴とおすすめの調理法
- 柔らかい部位・ヘルシーな部位・煮込み向きなど目的別の選び方
- 料理別(とんかつ・生姜焼き・角煮・しゃぶしゃぶなど)のおすすめ部位
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豚肉の部位図
豚肉は部位ごとに味わいや食感、脂の付き方が異なります。
まずは、下のイラストで各部位の位置と名称を確認してみましょう。
ロース・バラ・肩ロース・ヒレなど、どの部分が体のどこにあるのかを知ることで、「なぜこの部位がこの料理に合うのか?」が理解しやすくなります。
このあとに、それぞれの部位の特徴やおすすめ料理を詳しく紹介しますので、
ぜひ図を見ながら読み進めてください。

豚肉の部位と特徴・おすすめ料理一覧

豚肉は、部位によって脂の入り方・柔らかさ・旨味が異なり、向いている料理も変わります。
下の表では、主要な部位ごとの特徴とおすすめの料理をまとめました。
料理の目的に合わせて、最適な部位を選びましょう。
| 部位名 | 特徴 | おすすめ料理 |
|---|---|---|
| ネック とんとろ | 脂がのり、コリコリとした食感「豚トロ」と呼ばれる部位 | 焼肉 炒め物 |
| ロース | 脂と赤身のバランスが良く、きめが細かく柔らかい。クセがなく食べやすい部位。 | とんかつ ソテー しゃぶしゃぶ |
| 肩ロース | 旨味が濃く、やや弾力がある。煮込みでもパサつかず、しっとり仕上がる。 | 生姜焼き チャーシュー 煮込み料理 |
| ウデ かた | 肉質は硬めで旨味がある。脂肪は少なめ | 煮込み料理 炒め物 |
| バラ | 脂が多くジューシー。加熱すると脂が溶けて甘みが出る。 | 焼肉 角煮 炒め物 |
| ヒレ | 最も柔らかく脂が少ない。上品であっさりした味わい。 | ヒレカツ ソテー ダイエット料理 |
| モモ | 赤身が多くヘルシー。やや硬めだが旨味が強い。 | ロースト ハム しゃぶしゃぶ |

現役和食調理師のヒント
柔らかい肉を選ぶなら「ロース」や「ヒレ。コクと旨味を求めるなら「肩ロース」や「バラ」がおすすめです
目的別の選び方と使い分け
豚肉は、料理の目的や健康志向によって選ぶ部位が変わります。
ここでは、「柔らかさ」「ヘルシーさ」「贈り物」「高級感」など、よくある悩み別におすすめの部位をご紹介します。
それぞれの特徴を理解して、料理にぴったりの豚肉を選びましょう。
柔らかい豚焼肉を食べたい

おすすめ部位
ヒレ
ロース
ヒレは豚の中でも最も柔らかい部位で、脂が少なく上品な味わいが特徴です。焼いても硬くなりにくく、しっとりとした食感を楽しめます。
ロースも柔らかさと旨味のバランスが良く、脂の甘みが加わることでジューシーな焼き上がりになります。
どちらも薄切りや厚切りにしても食べやすく、家庭の焼肉やソテーにぴったりです。

現役和食調理師のヒント
焼肉で柔らかさを引き出すには、強火で短時間が基本。タレに漬け込むと風味が増し、より柔らかく感じます。
煮込み料理を食べたい

おすすめ部位
バラ
肩ロース
スネ
煮込み料理には、脂や筋が多い部位が最適です。
バラ肉は脂が豊富で、煮込むほどにとろけるような柔らかさになり、角煮やポトフにぴったり。
肩ロースは旨味が強く、煮込んでも肉の形が崩れにくいため、チャーシューやシチューにもおすすめです。
スネ肉は筋が多く硬めですが、長時間煮込むことでホロホロとほどける柔らかさになり、スープや煮込み料理のコク出しにも向いています。

現役和食調理師のヒント
煮込み料理では、下茹でで余分な脂やアクを除くことが美味しさの秘訣。
その後、弱火でじっくり時間をかけて煮込むことで、肉の繊維がほぐれ、旨味がスープ全体に広がります。
ヘルシー志向・脂が少ない肉がいい
おすすめ部位
ヒレ、モモ
脂が少なく、たんぱく質をしっかり摂れる部位としておすすめなのが「ヒレ」と「モモ」です。
ヒレは豚の中で最も脂が少なく、柔らかさと上品な味わいを兼ね備えています。
モモ肉は赤身が多くあっさりしていて、低カロリーながら食べ応えがあり、健康志向やダイエット中の方にも人気。
どちらも炒め物・ソテー・しゃぶしゃぶなど、油を控えた調理法に向いています。

現役和食調理師のヒント
ヒレやモモは焼きすぎるとパサつくため、中火でサッと加熱して余熱で火を通すとしっとり柔らかくなります。
味付けにはレモンやポン酢などを使うと、さっぱりとした仕上がりになります。
コスパの良い肉を選びたい
おすすめ部位
肩ロース
バラ
モモ
価格が手ごろで、幅広い料理に使いやすいのが「肩ロース」「バラ」「モモ」です。
肩ロースは旨味が濃く、煮込み・焼き物・炒め物など万能に活躍する部位。
バラ肉はジューシーで、少量でも満足感があり、コスパの高さが魅力です。
モモ肉は脂が少なくヘルシーで、まとめ買いして冷凍ストックしておくと日常使いに便利です。

現役和食調理師のヒント
コスパを重視するなら、まとめ買い+冷凍保存がポイント。肩ロースやモモは用途が広いため小分けして冷凍すると便利です
贈り物・ギフトにしたい

おすすめ部位
ロース
ヒレ
贈答用として人気が高いのは「ロース」と「ヒレ」です。
ロースは脂と赤身のバランスが良く、どなたにも食べやすい万能部位。
ヒレは最も柔らかく上品な味わいで、高級感のある印象を与えます。
どちらも「とんかつ」や「しゃぶしゃぶ」に最適で、見た目にも美しくギフトセットにもよく使われます。
ブランド豚(例:イベリコ豚、三元豚、鹿児島黒豚など)を選べば、特別感のある贈り物になります。

現役和食調理師のヒント
フト用の豚肉は、見た目の美しさと品質の安定感が大切。
ロースは霜降りがきれいに入ったもの、ヒレは形が整ったものを選びましょう。
高級感のある豚肉を選びたい
おすすめ部位
ヒレ
ロース
特別な日の食卓や贈り物には、柔らかさと見た目の美しさを兼ね備えた「ヒレ」と「ロース」がおすすめです。
ヒレは豚の中で最も柔らかく、脂が少なく上品な味わい。和洋問わず、高級料理のメインに使われることが多い部位です。
ロースは程よく霜降りが入り、ジューシーでコクのある味わいが魅力。厚切りステーキやしゃぶしゃぶにすると、華やかな印象になります。
また、ブランド豚(イベリコ豚、黒豚、TOKYO Xなど)を選べば、さらに特別感が高まります。

現役和食調理師のヒント
高級感を出すコツは、調理法と盛り付けにあります。
ヒレは厚めにカットして焼きすぎないこと、ロースは脂の旨味を活かすため中火でじっくり加熱がおすすめ。
料理別に見る!おすすめの部位
カレー・シチューを作りたい

おすすめ部位
肩ロース
バラスネ
カレーやシチューには、煮込むほど柔らかくなり、旨味が溶け出す部位がおすすめです。
肩ロースは脂と赤身のバランスが良く、煮ても崩れにくく、ほどよいコクが出ます。
バラ肉は脂が多く、煮込むととろけるような食感と深い旨味がスープ全体に広がります。
スネ肉は筋が多く硬めですが、長時間煮込むことでホロホロの柔らかさになり、出汁のような豊かな味わいを生み出します。
カレーやシチューなどの煮込み料理では、時間をかけてじっくり火を通すのが美味しさの決め手です。

現役和食調理師のヒント
味をより深めたいときは、一度冷ましてから再加熱すると、肉とスープの一体感が増します。
すき焼き・しゃぶしゃぶに合う肉が知りたい
おすすめ部位
ロース
肩ロース
バラ
モモ
しゃぶしゃぶやすき焼きに向くのは、薄切りにしても柔らかく、旨味のある部位です。
ロースは脂と赤身のバランスが良く、加熱しても柔らかさを保ち、上品な甘みを楽しめます。
肩ロースは旨味が濃く、すき焼きにするとコクのある味わいに。
バラは脂が多く、すき焼きで煮ると旨味が染み出して濃厚な仕上がりになります。
モモは脂が少なくさっぱりしており、ヘルシーに楽しみたい方におすすめです。

現役和食調理師のヒント
すき焼きでは、砂糖・しょうゆ・酒の順に入れて割り下を作り、肉を先に焼いて旨味を閉じ込めると風味が際立ちます。脂の多いバラ肉は、野菜と一緒に煮るとバランスがよく、後味も重くなりません。
ステーキソテーにあう部位が知りたい

おすすめ部位
ロース
ヒレ
肩ロース
ステーキやソテーに向くのは、柔らかくて旨味のある部位です。
ロースは脂と赤身のバランスが良く、焼くことで脂の甘みとジューシーさが引き立ちます。
ヒレはきめが細かく上品な味わいで、柔らかくヘルシーなステーキに最適。
肩ロースはやや弾力がありますが、旨味が濃く、少し厚めにカットして焼くと満足感のある一皿になります。
いずれの部位も、シンプルに塩こしょうだけでも美味しく仕上がります。

現役和食調理師のヒント
ロースや肩ロースは中火でじっくり、ヒレは強火でサッと焼いて余熱で火を通すのがコツです。
焼き上がったら数分休ませて肉汁を落ち着かせると、しっとりジューシーに。
焼肉におすすめの部位を知りたい
おすすめ部位
バラ
肩ロース
トントロ
ロース
焼肉に向いているのは、脂が適度に入り、旨味と食感を楽しめる部位です。
バラ肉は脂が多く、焼くとジューシーで香ばしい風味が広がります。タレとの相性も抜群。
肩ロースは旨味が濃く、厚めにカットすれば食べ応えのある焼肉になります。
トントロは首まわりの部位で、脂の甘みと独特の歯ごたえが人気。
ロースは柔らかく上品な味わいで、あっさりとした塩焼きにもおすすめです。
それぞれ異なる食感を組み合わせると、満足度の高い焼肉になります。

現役和食調理師のヒント
下味をつける場合は、焼く直前に軽くもみ込むと、風味を損なわずジューシーに仕上がります。タレは甘辛系や塩だれが豚肉とよく合います。
バーベキューにおすすめの部位
おすすめ部位
肩ロース、バラ、ヒレ、スペアリブ
解説
バーベキューでは、香ばしく焼けて旨味が引き立つ部位がおすすめです。
肩ロースはほどよい脂と赤身のバランスで、焼いても硬くなりにくく、タレ焼きにも塩焼きにも合います。
バラ肉はジューシーでコクがあり、焼くと脂が落ちて旨味が凝縮。人気の定番部位です。
ヒレは柔らかく上品な味わいで、女性や子どもにも食べやすい部位。軽く焼いて塩コショウで楽しめます。スペアリブは骨付きで見た目のインパクトがあり、甘辛ダレで漬け込むと本格的なバーベキューの味に。
豚は選び方を間違えると「焦げる・脂が重い」で後半きつくなりがちです。BBQ向けの量の目安と、失敗しない焼き方は別ページでまとめています。▶ BBQで失敗しない肉の選び方を見る

現役和食調理師のヒント
網の上で焼く際は部位ごとに焼く順番を意識して、脂の多いバラは最後に焼くと煙が出にくくなります。
丼物や弁当に使いたい
おすすめ部位
肩ロース、ロース、バラ
解説
丼物やお弁当に使う肉は、冷めても柔らかく、味がしっかりしている部位が適しています。
肩ロースは旨味が濃く、煮ても焼いても硬くなりにくいため、豚丼や照り焼き丼にぴったり。
ロースは脂と赤身のバランスが良く、甘辛いタレとの相性が抜群で、冷めても美味しさを保ちます。
バラ肉はジューシーでコクがあり、ボリューム感を出したいときにおすすめです。

現役和食調理師のヒント
お弁当に入れる場合は、余分な油を軽く拭き取ると冷めてもベタつかず、見た目もきれいに仕上がります。
生姜焼きに合う肉が知りたい

おすすめ部位
肩ロース、ロース
生姜焼きに向いているのは、適度な脂と旨味を持つ部位です。
肩ロースは旨味が濃く、タレとの相性が抜群。焼いても硬くなりにくく、しっとりとした仕上がりになります。
ロースは脂と赤身のバランスが良く、柔らかくジューシーに焼き上がります。
どちらの部位も、甘辛いタレと生姜の風味をしっかり吸い込み、冷めても美味しいため、お弁当にも最適です。

現役和食調理師のヒント
生姜焼きは、下味をつけすぎないことがポイント。
タレはしょうゆ・みりん・砂糖・おろし生姜を合わせ、焼く直前に絡めると香りが引き立ちます。
まとめ
料理によって最適な肉の種類や部位は異なります。
ステーキや焼肉のように肉の旨味をダイレクトに楽しむ料理には、サーロイン・ヒレ・肩ロースなど、柔らかくジューシーな部位がぴったり。
カレーやシチューなどの煮込み料理では、バラ・肩・スネのようにコクのある部位をじっくり煮込むことで、深い味わいが引き立ちます。
また、しゃぶしゃぶやすき焼きには脂の入りがほどよいロースやモモ、丼ものや弁当には冷めてもおいしい切り落とし・肩ロースが重宝されます。
健康志向やダイエット目的なら、脂が少ないヒレ・モモ・ささみを選ぶとよいでしょう。
このように、調理法や食べるシーンに合わせて部位を選ぶことで、家庭でも本格的な味わいを楽しむことができます。
現役調理師のアドバイス
豚肉は「部位の特徴」を理解することで、家庭料理の幅がぐっと広がります。
同じ豚肉でも、ロースはコクのある旨味と柔らかさ、肩ロースはジューシーで焼き料理に最適、バラは煮込みでとろけるような食感と、調理法によって魅力が変わります。
また、モモやヒレは脂が少なくヘルシーで、生姜焼きやしゃぶしゃぶにぴったり。
一方で、スペアリブや肩バラのような部位は、じっくり煮込むことで旨味が引き立ちます。
料理に合わせて部位を選ぶことで、同じ豚肉でも驚くほどおいしく仕上がります。
「柔らかくしたい」「コスパ良く仕上げたい」「見た目に豪華さを出したい」など、目的別に選ぶことが“失敗しないコツ”です。
鶏肉や牛肉の部位も知って、料理の幅を広げましょう。
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