「せっかく野菜を食べるなら、ビタミンCをしっかり摂りたい」 健康のためにそう意識している方は多いと思います。しかし、野菜に含まれるビタミンCの多くは「水溶性(水に溶けやすい)」であり、熱にも弱いという非常にデリケートな性質を持っています。
実は、自己流の「茹で方」や「切り方」をしていると、お湯の中に大切な栄養素がほとんど流れ出てしまっているかもしれません。
そこで今回は、調理師歴25年の私が、水溶性ビタミンCを「壊さない・逃がさない」ための正しい調理のコツを解説します。ほんの少しの下ごしらえと工夫で、いつもの野菜の栄養価は劇的に変わります。効率よく栄養を吸収するプロの裏技も紹介しますので、ぜひ毎日の献立作りに役立ててください。
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【調理師直伝】水溶性ビタミンCを「壊さない・逃がさない」調理のコツ
ビタミンCを無駄なく摂取するためには、「水に触れる時間を短くする」「加熱しすぎない」の2点が鉄則です。ご家庭ですぐに実践できる具体的なテクニックを3つ紹介します。
茹でるより「蒸す・電子レンジ」が正解
ブロッコリーやほうれん草などのビタミンCが豊富な野菜を、たっぷりのお湯でぐらぐらと茹でていませんか?水溶性ビタミンCは、お湯に浸かっている間にどんどん流れ出てしまいます。
栄養を最大限残すなら、お湯を使わない「電子レンジ加熱」や、少量の水で火を通す「蒸し焼き(蒸し茹で)」が圧倒的におすすめです。どうしても茹でる必要がある場合は、お湯をしっかり沸騰させてから短時間でサッと引き上げるのがコツです。
水洗いは「切る前」か「切った後」か?
料理の基本ですが、野菜を水洗いするのは「必ず切る前」に行いましょう。 細かく切った後に水にさらすと、断面(表面積)が広くなり、そこから水溶性ビタミンCがどんどん溶け出してしまいます。例えばキャベツの千切りなども、葉を1枚ずつ洗ってから切るのが栄養を逃がさない正解ルートです。
ビタミンCと「鉄分」は最強の組み合わせ!手軽に摂れるプロの裏技
水溶性ビタミンCを上手に調理できるようになったら、ぜひ「鉄分」との食べ合わせを意識してみてください。
実は、植物性の食材に含まれる鉄分(非ヘム鉄)はそのままでは体に吸収されにくいのですが、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が劇的に跳ね上がるという素晴らしい相乗効果があります。
とはいえ、「毎食、鉄分とビタミンCの組み合わせを考えるのは大変……」という方も多いはずです。そこで私が実践しているのが、『鉄玉子』や『南部鉄器』でお湯を沸かし、そのお湯でビタミンCが豊富なお茶や白湯(レモン汁など)を飲むという裏技です。
これなら、毎日の飲み物だけで効率よく鉄分とビタミンCのセット補給が完了します。「鉄玉子と南部鉄器、どちらが使いやすいか」については以下の記事でプロの視点で徹底比較していますので、手軽に栄養を底上げしたい方はぜひ参考にしてみてください。
ビタミンCとは?その特徴と働き

ビタミンCってどんな栄養素?
ビタミンC(別名:アスコルビン酸)は、水に溶ける水溶性ビタミンのひとつです。
体の中で合成することができないため、食事からの摂取が必要不可欠な栄養素です。
主なはたらきは?
- コラーゲンの生成を助ける
皮膚や血管、骨などの健康維持にかかわるたんぱく質・コラーゲンの合成をサポートします。 - 鉄の吸収を助ける
特に植物性食品に含まれる鉄(非ヘム鉄)の吸収を高めてくれます。 - 抗酸化作用がある
体の中で発生する「活性酸素」から細胞を守る手助けをします。いわゆる「酸化を防ぐ」働きとされます。 - 免疫をサポートする
外からの異物に対抗する仕組みに関わるため、季節の変わり目などにも注目されやすい栄養素です。
水溶性ビタミンの特徴も押さえておこう
ビタミンCは水に溶けやすく、熱に弱い性質があります。
そのため、長時間の加熱や茹でこぼしなどで失われやすく、調理法によって摂取量が変わることもあります。
種類別|ビタミンCの含有量|トップ10
「ビタミンCが多い食品」と聞くと、よく見かけるのは青汁の原料や乾燥ハーブ、聞いたことない果物など…。でも正直、普段の食事で取り入れにくいものって参考にならないですよね。
そこでこのランキングでは、
- スーパーなどで手に入りやすいもの
- そのまま食べられる or 普段の料理に使いやすいもの
- 乾燥食品や加工食品は除外
…という基準で、「日常で取り入れやすいビタミンC食品」を私の目線で選んでみました!
あくまで独断のランキングですが、「これなら取り入れやすそう!」と思ってもらえる内容になっているはずです
果実類|ビタミンC|含有量ランキング

ビタミンCといえば果物!というイメージ、ありますよね?
ここでは、そのまま食べやすくて手に入りやすい果物だけをピックアップして、100gあたりのビタミンC含有量をランキングにしました。※珍しいフルーツや加工品はのぞいて、ふだんの食卓に登場しやすいものを中心に選んでいます。
| 食品 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| アセロラ(生)酸味種 | 1700 mg |
| アセロラ(生)甘味種 | 800 mg |
| グアバ(生) | 220 mg |
| 柚子皮(生) | 160 mg |
| キウイフルーツ黄肉種(生) | 140 mg |
| 酢橘皮(生) | 110 mg |
| 檸檬(生) | 100 mg |
| キウイフルーツ緑肉種(生) | 71 mg |
| 柿(生) | 70 mg |
| いちご(生) | 62 mg |
野菜類|ビタミンC|含有量ランキング

ビタミンCが豊富な野菜を、100gあたりの含有量でまとめました。
「手に入れやすい・食べやすい」を基準に選んでいるので、毎日の食事に取り入れやすい野菜ばかりです。
肉類|ビタミンC|含有量ランキング

「お肉にビタミンCって入ってるの?」と思った方、実は少しだけ含まれているんです。
このランキングでは、ふだんの食事で食べやすいお肉の中から、ビタミンCを含むものを100gあたりで比較しています。
※あくまで含有量は少なめなので、野菜や果物とあわせて取り入れるのが◎
| 食品 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| 豚バラベーコン | 69 mg |
| ショルダーハム | 55 mg |
| ボンレスハム | 49 mg |
| ウインナーソーセージ(焼き) | 32 mg |
| 焼き豚 | 20 mg |
| 生ハム | 18 mg |
| スモークレバー(豚) | 10 mg |
| フォアグラ(茹で) | 7 mg |
| ささみソテー | 4 mg |
| 鶏むね(焼き) | 4 mg |
魚介類|ビタミンC|含有量ランキング

魚や貝類にも、ビタミンCは微量ながら含まれているものがあります。
ここでは、日常的に手に入りやすい魚介類の中から、比較的ビタミンCを多く含むものを選んでランキングにしました(100gあたりの含有量)。
ビタミンCの食事摂取基準|年齢・性別別の必要量を解説!
ビタミンCは、年齢や性別によって、1日に必要な量(摂取基準)が異なります。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、以下のように細かく設定されています。
以下の表では、年齢ごとの「推定平均必要量」「推奨量」「目安量」をまとめています。

ちょっとだけ解説!「推定平均必要量」「推奨量」「目安量」ってなに?
- 目安量:ハッキリしたデータはないけど、このくらい摂れてたらいいかも?という目安。
- 推定平均必要量:このくらいあれば、半分くらいの人は足りてるよ~っていうライン。
- 推奨量:ほとんどの人がちゃんと足りるよ!という目安。これを意識すると安心。
ビタミンCの英語表記

「ビタミンC」って英語ではどう書くんだろう?と気になったことありませんか?
実はそのまま、Vitamin C(ビタミン・シー)って書けばOKなんです✨
「ビタミン」=Vitamin、「C」はアルファベットの「C」ですね。
ビタミン」=Vitamin、「C」はアルファベットの“C”ですね。
ちょっと専門的には…
ビタミンCの化学名は、**Ascorbic acid(アスコルビン酸)**といいます。
サプリメントの成分表示や、英語の論文などで見かけることがあるかもしれません。
たとえばこんな表記があります👇
| 日本語 | 英語表記 |
|---|---|
| ビタミンC | Vitamin C |
| アスコルビン酸 | Ascorbic acid |
| ビタミンCの摂取量 | Vitamin C intake |
| ビタミンCが豊富 | Rich in Vitamin C |
海外でも通じる?
「Vitamin C」は世界中で通じる単語なので、旅行先でサプリを探したいときや、英語のレシピを見るときにも役立ちますよ🍊ちょっとした英語豆知識として覚えておくと便利ですね!
海外の食品ラベル(Nutrition Facts)で使う栄養素の英語表記は、発音記号つきの一覧にまとめました。→ 栄養素の英語一覧(発音記号つき)
栄養素の英語一覧|海外の食品ラベル・成分表が読める!発音記号付き【保存版】 – japanese-food.net
ビタミンCについてまとめ【ポイントをおさらい】
- 妊娠・授乳中はさらにプラスが推奨されています(+10〜+45mg)
- ビタミンCは、水に溶ける「水溶性ビタミン」のひとつ
- 体内で合成できないため、毎日の食事からの摂取が必要
- 主な働きは、以下のような体のサポート役
- コラーゲンの生成を助ける
- 鉄分の吸収をサポート
- 抗酸化作用によって細胞を守る働きも
- 熱や水に弱いので、生で食べられる食材(キウイ、ピーマンなど)がおすすめ
- 成人の推奨摂取量は1日あたり100mg(男女共通)
厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)
厚生労働省:「統合医療」情報発信サイト eJIM
国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報



