トレビスとは?赤紫のチコリーの味・栄養・食べ方を徹底解説【Red chicory】

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トレビス
 

トレビスの旬

トレビス

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日本国内では主に秋から冬(11月〜3月頃)に出回ることが多く、寒さで甘みと苦みのバランスがよくなる季節野菜として知られています。
輸入品はほぼ通年流通していますが、国産のトレビスは晩秋〜冬が旬とされています。

とくに寒さが深まる12月前後のトレビスは、葉の色がいっそう濃くなり、繊維もやわらかくなるため、サラダでも加熱調理でも美味しくいただけます

 

トレビスとは~解説

トレビス(Treviso/Radicchio)は、キク科のチコリーの一種で、紫キャベツに似た赤紫色の葉と白い葉脈が特徴の野菜です。ヨーロッパでは古くから親しまれ、特にイタリアでは「ラディッキオ」と呼ばれ、冬の定番野菜として重宝されています。

見た目はキャベツに似ていますが、味はやや苦味があり、シャキッとした歯ごたえが魅力です。この苦味成分は「チコリ酸」と呼ばれ、加熱調理することで和らぎ、うま味とコクが際立ちます。

サラダに使えば色味のアクセントとなり、グリルや炒め物ではほのかな甘みが引き立ちます。見た目・味・栄養の3拍子揃った、料理の彩りと風味を豊かにする脇役野菜として、近年日本でも人気が高まりつつあります。

🧿 トレビスの見た目

トレビスは、赤紫色の葉と白い葉脈が美しく映える野菜です。丸玉型のものが多く、紫キャベツに似た見た目をしていますが、葉はやや薄めで繊維がやわらかめです。料理に使うとサラダや前菜の彩りとして映えるため、レストランでも重宝されます。

🍽 トレビスの味と食感

一番の特徴はほろ苦さ。この苦味成分は「チコリ酸」などによるもので、生ではシャキッとした歯ごたえとともに、やや強めの苦味があります。しかし、加熱調理すると苦味がやわらぎ、独特のコクと甘みが引き立ちます。グリルやソテーにすると、苦味と甘みのバランスが絶妙になります。

💡 トレビスの栄養素の特徴

トレビスには以下のような栄養が含まれています

  • ポリフェノール類(抗酸化作用のあるアントシアニンなど)
  • ビタミンK(血液凝固や骨の健康をサポート)
  • 葉酸(妊娠期の健康維持に重要)
  • 食物繊維(腸内環境を整える)

赤紫の色素には抗酸化作用が期待される成分が多く含まれており、日々の食事に彩りと栄養をプラスしてくれます。

 

トレビスの選び方

トレビスを選ぶときは、葉の色つやと形の整い具合がポイントです。以下の点に注目すると良いでしょう。

  • 色が濃く、赤紫色が鮮やかでツヤがあるもの
  • 白い葉脈がしっかりはっきりしているもの
  • 葉にハリがあり、みずみずしいもの
  • 外葉がしおれておらず、形がふっくら丸いもの

手に持ったときにずっしりと重みがあり、葉が詰まっているものは新鮮で品質が良い証拠です。

また、外葉に斑点があったり、色がくすんでいるものは鮮度が落ちている可能性があります。

 

保存方法

トレビスは比較的日持ちしやすい葉野菜ですが、乾燥と切り口の劣化に注意することで、より長く鮮度を保てます。

🏠 冷蔵保存(野菜室)

  • まるごとの場合
     乾燥を防ぐため、新聞紙やキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて野菜室へ。冷蔵でおよそ1週間〜10日ほど保存可能です。
  • カットした場合
     切り口から傷みやすくなるため、切った断面にラップを密着させて、密閉容器やポリ袋で保存。早めに使い切りましょう(目安:2〜3日)。

🧊 冷凍保存(加熱用)

  • 生のままでは食感が損なわれやすいため、冷凍する場合はさっと下茹でし、使いやすいサイズにカットしてからラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。スープやソテーにそのまま使えます。

💡ポイント:トレビスは低温で湿度を保つと苦みがマイルドになり、調理しやすくなります。

 

主な品種群

  • ヴェローナ
  • チコリ
  • アンディーブ
  • ラディッキオ
 

トレビスと相性の良い食材

トレビスのほろ苦さは、甘みや酸味のある食材と好相性です。以下のような組み合わせは、見た目も味わいも豊かになります。

✅ よく合う食材例

  • ナッツ類(くるみ・アーモンド):香ばしさと食感がアクセントに
  • チーズ(ブルーチーズ・パルミジャーノ):塩気とコクが苦味を引き立てる
  • オレンジ・グレープフルーツなど柑橘類:酸味と甘みでさっぱりと
  • バルサミコ酢・はちみつ:苦味をマイルドに調整
  • ベーコン・ハム・生ハム:塩味と脂のコクでバランスがよくなる
  • りんご・洋ナシなどの果物:甘みと食感が加わり、前菜に最適

🍷 ドレッシングや調味料

  • オリーブオイル+レモン果汁
  • バルサミコ酢+ハチミツ+粒マスタード
  • ごま油+塩+酢(和風アレンジ)
 

トレビスの栄養素(食品成分表

可食部100g当たり

トレビス(葉)

栄養素単位
廃棄率20%
エネルギー17
水分94.1g
タンパク質1.1g
脂質0.2g
食物繊維(総量)2.0g
炭水化物3.9g
ナトリウム11
カリウム290
カルシウム21
マグネシウム11
リン34
0.3
亜鉛0.2
0.06
マンガン0.15
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)14
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)
ビタミンK13
ビタミンB10.04
ビタミンB20.04
ナイアシン0.2
ビタミンB60.03
ビタミンB12
葉酸41
パントテン酸0.24
ビオチン
ビタミンC6
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

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五大栄養素・ビタミン・ミネラルをまとめたページへ
→ たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど、健康に必要な栄養素35種類を、分類ごとにわかりやすく解説しています。

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【2025年度版】日本人の食事摂取基準一覧(年齢別の摂取量)
→ 厚生労働省の最新版をもとに、年齢・性別ごとの1日の推奨摂取量を一覧表にまとめています。

 

トレビスの英語表記

トレビスは見た目が赤紫色でキャベツのようですが、実際はチコリーの一種で、やや苦みがあります。英語では「Red chicory(赤いチコリー)」と呼ばれていますが、イタリアでは「Radicchio(ラディッキオ)」という名称が一般的です。

 

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