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鯵（アジ）にはどんな栄養があるの？
鯵の漢字や読み方の由来は？
と思ったことはありませんか。
鯵はDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を多く含み、血流改善や生活習慣病予防に役立つ栄養豊富な魚です。
また、漢字の「鯵」は“味が良い魚”という意味に由来し、その美味しさから古くから日本人に親しまれています。
鯵の旬～おいしい時期～
まあじの旬（月）
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
鯵（あじ）の主な旬は初夏から夏です。特に真アジ（マアジ）はこの時期に脂がのり、身に旨みがしっかり詰まって美味しくなります。なお、養殖や冷凍品も多く流通しているため、スーパーでは通年購入可能です。
季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】
現役和食調理師のヒント
夏のアジは脂がしっかりのっていて、刺身やなめろうにぴったり。春や秋のさっぱりした時期には、南蛮漬けや梅しそ揚げなど酸味のある調理がおすすめです。
鯵とは ～解説～
鯵（あじ）は、スズキ目アジ科に属する海水魚で、日本近海に広く分布する青魚の代表格です。体長は30cm前後が一般的ですが、小型の「豆アジ」や大型の「尺アジ」など、大きさによって呼び名や調理法が変わるのも特徴です。
最もよく食べられているのは「真アジ（マアジ）」で、沿岸部では昔からなじみのある魚として親しまれてきました。日本の家庭料理では、刺身・塩焼き・干物・南蛮漬けなど、幅広い料理に活用できる万能魚です。
🐟 味・食感の特徴
加熱しても身がパサつきにくく、フライや煮物でもしっとり
程よい脂とやさしい旨みで、クセが少なく食べやすい青魚
鮮度が高いと、身がコリっと締まり、刺身で絶品
- 網で獲った鯵よりも、釣った鯵の方が高価
- 豆鯵は価格が安いうえに丸ごと食べられるので栄養的にも良い
- 関アジや灘アジなどブランド鯵がある
旬あじ（ときあじ）
＝長崎県で水揚げされる100ｇ以上のもの（五島・対馬海流）
野母んあじ
＝長崎県野母崎町で水揚げされ26cm以上、300～500ｇのもの
関あじ
＝大分県で一本釣りしたもの（越後水道）
岬あじ
＝愛媛県佐田岬で一本釣りした300g以上のもの（豊予海峡）
現役和食調理師のヒント
アジはシンプルな塩焼きや刺身もいいですが、「なめろう」や「つみれ」にすると、身の柔らかさと旨みを存分に味わえます。
鯵の地方名
鯵（あじ）は日本全国で広く親しまれており、地域や大きさ、漁法によってさまざまな呼び名があります。特に地元の市場や漁師の間では、細かな分類がされることもあります。
| 地域・分類 | 呼び名・特徴 |
|---|---|
| 一般名称 | アジ（鯵）、マアジ（真鯵） |
| 小型のアジ （10cm前後） | 豆アジ（まめあじ） |
| 中型で脂ののったアジ | 金アジ（きんあじ） ※関東〜九州で流通名として使用 |
| 島根県・鳥取県 | シマアジ （※本来は別種だが混同されることあり） |
| 関東の一部市場 | 尺アジ（しゃくあじ）＝30cm以上の大型アジ |
現役和食調理師のヒント
豆アジは頭ごと唐揚げや南蛮漬けにぴったり。大型の金アジや尺アジは刺身にすると脂の甘みが引き立ちます。サイズに合わせて調理法を変えるのがポイントです。
鯵の目利き
鯵（あじ）は鮮度が味に大きく影響する魚です。刺身やなめろうで食べる場合は特に、以下のポイントを参考にして新鮮なものを選びましょう。
鮮魚（丸ごとの鯵）の見分け方
| チェックポイント | 見るべき特徴 |
|---|---|
| 目 | 澄んでいて黒目がはっきりしているものが新鮮 |
| 体の色 | 全体にツヤがあり、金属光沢があるもの |
| エラ | 内側が鮮やかな赤色（褐色や変色しているものは古い） |
| 体の張り | 触ったときに身が弾力を持ち、しっかりしている |
| 腹の状態 | 押して柔らかすぎるものは避ける（内臓が傷んでいる可能性あり） |
切り身・開きの場合
- 皮目に光沢があり、身に透明感があるもの
- ドリップ（赤い汁）が出ていないもの
現役和食調理師のヒント
特に鮮度のいい鯵は、身がパンと張っていて持ち上げても反るような弾力があります。刺身で食べるなら迷わず鮮魚を！フライ用なら開きや切り身でも十分ですが、臭みがないか確認を忘れずに。
仲間
- 西真鯵（ニシマアジ）
- 真鯵（マアジ）
- 室鯵（ムロアジ）
- 丸鯵（マルアジ）
- 黒鯵（クロアジ）
- 黄鯵（キアジ）
鯵と相性の良い食材・食べ合わせ
鯵（あじ）はクセが少なく、ほどよい脂と旨みを持つ青魚です。そのため、さっぱりした薬味や酸味のある調味料、香味野菜などと特に相性が良いとされています。
相性の良い食材・調味料
| 食材・調味料 | 相性の理由・調理例 |
|---|---|
| しょうが 青じそ | 鯵の脂をさっぱりさせ、香りが引き立つ（刺身・たたき） |
| 酢 南蛮酢 | 酸味が鯵の旨みを引き締め、保存性も高まる（南蛮漬け） |
| みそ ねぎ | 旨み×旨みの相乗効果。なめろうや味噌煮に最適 |
| カレー粉 にんにく | 青魚独特の香りを生かしつつ、洋風アレンジにも対応（唐揚げ・ムニエル） |
| 大根おろし すだち | 焼き魚に添えて、脂をさっぱりと中和してくれる |
| 玉ねぎ ピーマン | 豆アジの南蛮漬けに。彩りと歯ごたえをプラス |
現役和食調理師のヒント
鯵はどんな味つけでもなじみやすい万能魚ですが、薬味や酸味を合わせるとより美味しくなります。たたきや南蛮漬けにはしょうがや酢、焼き魚にはすだちや大根おろしを添えるとバランスが良くなりますよ。
鯵の栄養素 ～食品成分表～
まあじ 皮つき
可食部100ｇ当たり
| 栄養素 | 焼き | 生 | 単位 |
|---|---|---|---|
| 廃棄率 | 35 | 55 | % |
| エネルギー | 157 | 112 | ㎉ |
| 水分 | 65.3 | 75.1 | g |
| タンパク質 | 25.9 | 19.7 | g |
| 脂質 | 6.4 | 4.5 | g |
| 食物繊維（総量） | – | – | g |
| 炭水化物 | 0.1 | 0.1 | g |
| ナトリウム | 180 | 130 | ㎎ |
| カリウム | 470 | 360 | ㎎ |
| カルシウム | 100 | 66 | ㎎ |
| マグネシウム | 44 | 34 | ㎎ |
| リン | 320 | 230 | ㎎ |
| 鉄 | 0.8 | 0.6 | ㎎ |
| 亜鉛 | 1.5 | 1.1 | ㎎ |
| 銅 | 0.08 | 0.07 | ㎎ |
| マンガン | 0.01 | 0.01 | ㎎ |
| ヨウ素 | 27 | 20 | ㎍ |
| セレン | 78 | 46 | ㎍ |
| クロム | 2 | 1 | ㎍ |
| モリブデン | – | – | ㎍ |
| ビタミンA（レチノール） | 8 | 7 | ㎍ |
| ビタミンA（β-カロテン） | – | – | ㎍ |
| ビタミンD | 12.0 | 8.9 | ㎍ |
| ビタミンE（トコフェロールα） | 0.7 | 0.6 | ㎎ |
| ビタミンK | – | – | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.15 | 0.13 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.15 | 0.13 | ㎎ |
| ナイアシン | 6.8 | 5.5 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.27 | 0.30 | ㎎ |
| ビタミンB12 | 7.1 | 7.1 | ㎍ |
| 葉酸 | 5 | 5 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.47 | 0.41 | ㎎ |
| ビオチン | 5.3 | 3.3 | ㎍ |
| ビタミンC | – | – | ㎎ |
真鯵は高たんぱくで、ビタミンD・B12・セレンがしっかり。焼きにするとたんぱく質・カルシウム・セレンが相対的に高まり、骨ごと食べやすい調理や香味＋酸味の組み合わせで“旨みと後味”を両立できます。
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鯵の英語・漢字表記
| 項目 | 表記 |
|---|---|
| 漢字 | 鯵（真鯵） |
| 読み方 | あじ |
| 英語表記 | horse mackerel（ホース・マカレル） |
| 発音記号 | [hɔːrs ˈmæk.ər.əl]（ホース・マカラル） |
| 学名 | Trachurus japonicus（トラキュルス・ジャポニクス） |
欧米ではアジ科の魚全般にこの名前が使われるため、日本で一般的に食べられている「マアジ」＝ horse mackerel と訳されることが多いです。
「horse mackerel」は、アジ科の魚を指す英語名で、日本の「マアジ（真鯵）」を含みます。
英語表記についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのページで 魚介類の漢字・英語表記一覧 をまとめています。
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