【牡蠣の種類一覧】旬・栄養など解説|真牡蠣と岩牡蠣の違いとは

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海のミルクとも称される「牡蠣(かき)」は、濃厚な旨味と栄養価の高さから、和洋中問わず多くの料理で愛される魚介類です。一方で、岩牡蠣との違いや、可食部・食中毒の注意点など、意外と知られていない情報も多いのが実情です。

✅ このページでは…

  • 真牡蠣と岩牡蠣の違い
  • 可食部や栄養の特徴
  • 牡蠣に合う食材や調理法
  • 安全な食べ方のポイント など

和食調理師としての経験をもとに、わかりやすく解説していきます。

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牡蠣(かき)の旬 ~おいしい時期~

真牡蠣

岩牡蠣

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牡蠣とは ~特徴と種類の解説~

牡蠣(かき)は日本の食卓で親しまれている貝類の一つで、海水中のプランクトンを濾し取って育つ二枚貝です。豊かな旨味とクリーミーな食感が特徴で、「海のミルク」とも呼ばれるほど栄養豊富です。

🔸 牡蠣の特徴

  • 味わい:濃厚でクリーミー。火を通すと風味が深まり、鍋や焼き物にも合う。
  • 食感:生はとろけるようなやわらかさ、加熱するとプリッとした弾力。
  • 可食部:外套膜・内臓・筋肉などが含まれる全体が食べられます(※消化器官を含むため、生食には鮮度・衛生管理が重要)

🔸 牡蠣の種類(代表的な2種)

種類特徴主な流通時期
真牡蠣
(まがき)
小ぶりで濃厚。養殖が盛ん。全国的に広く流通。秋~冬
岩牡蠣
(いわがき)
天然物が多く大きめでミルキー。高級食材として扱われる
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

真牡蠣は「鍋・グラタン・牡蠣フライ」に、岩牡蠣は「生食」や「レモンを絞ってシンプルに」が向いています。調理法や時期に応じて使い分けると、より美味しく楽しめます。

地方名・別名(かきの呼び方)

牡蠣は全国で食べられているため、地域や種類によって呼び方が異なることがあります。また、見た目や時期によっても名前が変わることがあります。

名称用いられる地域・意味
牡蠣
(かき)
一般的な名称。真牡蠣・岩牡蠣の総称。
岩牡蠣
(いわがき)
夏に旬を迎える大型種。天然ものが多く、「夏牡蠣」とも呼ばれる。
真牡蠣
(まがき)
養殖が多く、秋〜冬に旬を迎える種。
ナガガキ関東の一部地域で岩牡蠣を指すことがある。
ヒラガキ東北・北陸などで、殻が平たい牡蠣(真牡蠣)を指す。
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現役和食調理師のヒント

市場で「ナガガキ」「ヒラガキ」などと表示されていることがありますが、いずれも牡蠣の一種です。調理前に旬の時期と種類を確認しておくと、素材の良さを引き出せます。

目利き

新鮮な牡蠣を選ぶには、見た目・におい・重みをチェックすることが大切です。

項目見分け方のポイント
殻付き牡蠣殻がしっかり閉じていて重みがあるもの。隙間があると死んでいる可能性あり。
剥き身(生食用)身にハリがあり、透明感があるもの。ドリップ(汁)が少ないものが理想。
剥き身(加熱用)若干の濁りは許容されるが、異臭や変色があれば避ける。火を通す前提でも新鮮さは重要。
におい生臭さではなく「海の香り」がするものを。酸っぱいにおいがすれば劣化のサイン。
保存状態(パック)購入時に消費期限や保存温度を必ずチェック。冷蔵で管理されているものを選ぶこと。
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現役和食調理師のヒント

生食用と加熱用は「殺菌処理」と「養殖環境」が異なります。加熱用を生で食べるのはNGなので、購入時にラベルでしっかり確認しましょう。

牡蠣と相性の良い食材

牡蠣は磯の香りとクリーミーな旨味を持つ食材。風味を引き立てたり、臭みを抑えたりする食材との組み合わせが重要です。

食材組み合わせの理由・使い方例
ほうれん草バター炒めにすると風味と彩りが引き立つ。牡蠣グラタンやソテーに最適。
レモン生牡蠣や蒸し牡蠣に添えると酸味が臭みを抑え、味に爽やかさが加わる。
バター濃厚な牡蠣の旨味とコクが調和し、ソテーやカキフライの下味にもよく使われる。
白味噌土手鍋や味噌煮に。甘みのある味噌が牡蠣の塩味と調和し、深い味わいに。
長ねぎ鍋料理に加えると、加熱により甘みが増し、牡蠣の旨味と好相性。
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牡蠣の旨味は熱で増すため、風味の強い野菜や調味料と組み合わせると一層おいしくなります。加熱しすぎると縮むので、火加減にも注意しましょう。

牡蠣に合う調理法

牡蠣は加熱しても旨味が逃げにくく、さまざまな調理法で楽しめる食材です。ただし、火を通しすぎると身が縮むので、加熱時間が短く済む調理法が◎です。

調理法おすすめ度理由
生食
新鮮な真牡蠣に限られる。衛生管理が必要。冬場に流通が多い。
蒸し料理身がふっくらし旨味も凝縮される。酒蒸しや殻付き蒸しが人気。
焼き物旨味が凝縮され香ばしさが加わる。殻付き焼きやバター焼きが定番。
煮物味噌煮や土手鍋など。白味噌や酒との相性が良く、短時間加熱がポイント。
揚げ物カキフライは定番。サクサクの衣とクリーミーな牡蠣の対比が人気。
酢の物酢締めで風味は出るが、好みが分かれる。ポン酢やもみじおろしでさっぱりと。
炒め物バター炒めやガーリックソテーなど、風味を引き出しやすい。
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現役和食調理師のヒント

カキフライは衣が剥がれやすいため、水分をしっかりふき取ってから衣をつけるのがコツ。蒸し牡蠣やバター焼きは短時間加熱でプリッと仕上げるのがポイントです。

牡蠣の栄養素(食品成分表)

かき(養殖)
可食部100g当たり

栄養素水煮単位
廃棄率075%
エネルギー9058
水分78.785.0g
タンパク質9.96.9g
脂質3.62.2g
食物繊維(総量)g
炭水化物7.14.9g
ナトリウム350460
カリウム180190
カルシウム5984
マグネシウム4265
リン140100
2.92.1
亜鉛18.014.0
1.441.04
マンガン0.370.39
ヨウ素7167
セレン6246
クロム43
モリブデン54
ビタミンA(レチノール)4224
ビタミンA(β-カロテン)106
ビタミンD0.10.1
ビタミンE(トコフェロールα)2.91.3
ビタミンK0
ビタミンB10.070.07
ビタミンB20.150.14
ナイアシン1.61.5
ビタミンB60.070.07
ビタミンB1224.023.0
葉酸3139
パントテン酸0.410.54
ビオチン7.44.8
ビタミンC33
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

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五大栄養素・ビタミン・ミネラルをまとめたページへ

牡蠣の英語・漢字表記

項目表記・読み方
漢字牡蠣
ひらがなかき
英語oyster(オイスター)
学名Crassostrea gigas(真牡蠣)
Crassostrea nippona(岩牡蠣)
発音記号[ˈɔɪstər](オイスタァ)
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現役和食調理師のヒント

海外でも「オイスター」は人気食材。日本のように「生食」する文化は少なく、加熱調理(焼く・フライ)が主流です。英語のレシピでは “oyster stew” や “fried oysters” などの表記もよく見かけます。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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