不断草(スイスチャード)の栄養・保存・食べ方|調理師がやさしく解説

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不断草の旬 ~おいしい時期~

ふだんそう

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不断草 とは ~解説~

不断草 ふだんそう(Swiss chard)
  • 別名 「スイスチャード」 「ンスナバー」 「トウヂサ」 「フダンナ」 「イツモナ」
  • 原産は地中海沿岸や ペルシア を原産とする ハマフダンソウ の改良種
  • カロテン、ミネラル が豊富な緑黄色野菜
  • 夏場に品薄になるホウレンソウの代用品として使われていた
  • ホウレンソウの品種改良が進み、需要は低下している
  • 緑の葉が濃く、艶のあるものを選ぶ
  • 茹でるとかなり色が飛んでしまうのでサッと茹でるのが良い
  • 茹でるときは茎と葉と分けて、サッとゆでて冷水にとるとよい
  • 油で炒めると発色が良くなる

スイスチャードの栄養と味わい

スイスチャード(不断草)は、ビタミン・ミネラル・抗酸化成分が豊富なカラフル野菜です。とくに、ビタミンK・ビタミンA(βカロテン)・ビタミンC・鉄分・マグネシウムなどをバランスよく含み、日々の健康維持に役立つ食材として注目されています。

また、葉の色が濃く、ポリフェノールやルテインなどの抗酸化成分も豊富。紫外線が気になる夏場の野菜としてもおすすめです。

味わい
ほんのりとした苦味とクセのないコク
が特徴。加熱すると柔らかくなり、ホウレンソウや小松菜のように幅広い料理に使えます。茎の部分はややシャキッとした食感で、炒め物やスープ、グラタンにもぴったりです。

基本的な使い方

スイスチャードのベビーリーフや内側の葉は生でも食べられる。
大きくに育ったものは外葉がかたいのでサッとゆでて食べるのがおすすめ
彩りを生かして炒め物にもGOOD

不断草の保存方法

スイスチャード(不断草)は、葉が柔らかく傷みやすいため、購入後はできるだけ早く食べるのが基本です。とはいえ、ちょっとした工夫で数日〜数週間保存することも可能です。


冷蔵保存(生のまま)

  • 保存方法
     葉と茎を湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋や保存袋に入れて野菜室で立てて保存します。
  • 保存期間:2〜3日程度が目安
  • ポイント
     乾燥するとすぐにしおれるため、水気を保ちつつ通気性のある保存が理想です。

冷凍保存(加熱してから)

  • 保存方法
    サッと茹でて(または軽く炒めて)、水気をしっかり絞ったあと、1回分ずつ小分けしてラップ→ジッパー袋に。
  • 保存期間:約1か月
  • ポイント
    生のまま冷凍すると食感が損なわれやすいため、加熱してからの冷凍がおすすめ。解凍せずそのまま炒め物やスープに使えます。

主な品種

レインボーチャード(Rainbow Chard)
ルビー(Ruby Chard)
フォードフックジャイアント(Fordhook Giant)
イエローステム / ゴールデンチャード
オーレア(Aurea)

不断草の地方名

沖縄県 = 「ンスナバー」
岡山県 = 「アマナ」
長野県 = 「トキシラズ」 「キシャナ」
兵庫県 = 「シロナ」
京都府 = 「トウヂシャ」
大阪府 = 「ウマイナ」
島根県 = 「オホバコヂサ」

不断草とよくあう食材

  • スイスチャード × ベーコン:定番のバターソテーに
  • スイスチャード × 卵:炒め物やキッシュで彩りUP
  • スイスチャード × トマト:スープやマリネでさっぱり
  • スイスチャード × チーズ:塩気が甘みとコクを引き立てる

不断草の栄養素|食品成分表

ふだんそう 葉
可食部100g当たり

栄養素茹で単位
廃棄率00%
エネルギー2617
水分90.492.2g
タンパク質2.82.0g
脂質0.10.1g
食物繊維(総量)3.83.3g
炭水化物5.43.7g
ナトリウム6171
カリウム7601200
カルシウム13075
マグネシウム7974
リン3433
2.13.6
亜鉛0.40.3
0.060.06
マンガン4.853.60
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)38003700
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)1.71.7
ビタミンK220180
ビタミンB10.030.07
ビタミンB20.110.23
ナイアシン0.10.4
ビタミンB60.140.25
ビタミンB12
葉酸92120
パントテン酸0.440.53
ビオチン
ビタミンC719
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

まとめ:スイスチャードは「カリウム・マンガンに富み、抗酸化ビタミン(βカロテン・K)も強い」食材。目的に応じて調理法を使い分けると、栄養価を最大限に活かせます。

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不断草の英語・漢字表記

不断草は、漢字で「不断草」と書きます。
「絶えず育つ草=年中枯れずに収穫できる野菜」という意味があり、暑さや乾燥に強く、家庭菜園でも育てやすい葉物野菜として知られています。

英語では 「Swiss chard(スイスチャード)」 と呼ばれ、ヨーロッパではポピュラーな野菜のひとつです。見た目が鮮やかで、茎が赤・黄・ピンク・白などカラフルな品種もあり、「カラフルチャード」や「レインボーチャード」とも呼ばれています。

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現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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