野蒜(のびる)とは?旬・栄養・食べ方を徹底解説|春の香味山菜|Nobiru

野菜
TOP » 野菜 » 野蒜(のびる)とは?旬・栄養・食べ方を徹底解説|春の香味山菜|Nobiru

英語・漢字表記|野蒜(のびる)の英語名と発音

※本記事には広告が表示されます。

  • 漢字表記: 野蒜(のびる)
    「野に生える蒜(ひる)」の意味で、山野に自生するネギ属の野草です。春の山菜として古くから親しまれています。

英語表

  • Nobiru(和名のまま紹介されることが多い)
  • wild rocambole(英語の一部文献で見られる訳)
  • wild garlic / wild onion(類似植物の意訳。※厳密には異種)

発音記号

  • Nobiru:/ˈnoʊ.bi.ruː/(ノウ・ビ・ルー)
  • wild rocambole:/ˈwaɪld ˈroʊ.kæm.boʊl/(ワイルド・ロウキャンボール)

カタカナ発音

  • ノビル、ワイルドロカンボール

▶【食×英語】野菜と果物180種の英単語&漢字一覧表

野蒜の旬~おいしい時期~

のびる

▶ 季節ごとの野菜・魚介を一覧でチェックする【年間カレンダー】

のびるの旬は、主に早春(3月〜5月)です。
春の訪れを感じさせる山菜として、全国の野山や土手などで自然に生育します。地上部の葉が伸び始める頃が収穫の目安で、特に球根が膨らみはじめる3月下旬〜4月上旬が香りも良くおすすめの時期です。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

スーパーにはあまり並びませんが、春の山菜採りの定番です。
採れたては香りが強く、加熱すると甘みと旨みが引き立ちます。特にのびる味噌や天ぷらに最適です。

のびるとは?特徴と魅力

のびる(野蒜)は、ネギ属に属する多年草で、日本各地の土手や野山に自生する山菜です。細長い葉と、地中に小さな白い球根を持ち、独特の辛みと香りが特徴です。

見た目は青ねぎやニラに似ていますが、香りや風味はより野性的。特に球根部分は「小さなにんにく」のような香味があり、薬味や和え物、味噌炒めなどで活躍します。

また、古くは民間薬としても利用されていたほど滋養に富む植物で、春の食卓にぴったりの野菜です。


野蒜の特徴まとめ

  • ネギやニラに近い香味を持つ野草
  • 早春に収穫される山菜の一種
  • 球根・茎・葉すべて食用可
  • 加熱すると香りがマイルドになり甘みが引き立つ
  • 食欲増進や消化促進にも役立つとされる
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

生のまま刻んで味噌に加えたり、湯がいてヌタ和えにするのが定番。
野草ならではのほろ苦さや香りを活かして、春の副菜に仕上げると季節感が増します。

のびるの保存方法|香りを逃さず長持ちさせるコツ

のびるは鮮度が命の山菜です。収穫後や購入後は、できるだけ早く使い切るのが理想ですが、以下の方法で短期保存が可能です。


冷蔵保存(2〜3日以内)

  • 泥付きであれば新聞紙に包み、ビニール袋に入れて野菜室へ
  • 洗ってしまった場合は根元を湿らせたキッチンペーパーで包み、密閉袋へ

香りが逃げやすいため、葉と球根を分けず丸ごと保存すると風味が保ちやすいです。


冷凍保存(最大1か月)

  • さっと洗って根と葉を食べやすい大きさにカット
  • 水気をふき取り、ラップに包んで冷凍用保存袋へ

加熱調理専用になりますが、炒め物や味噌汁にそのまま使えて便利です。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

採れたての香りを楽しむなら味噌漬けや酢味噌和えが良い
冷凍は食感が変わるので、生のシャキッと感を活かしたい料理には不向きです。

のびると相性の良い食材

のびるは、ニンニクや青ねぎに似た野趣あふれる香りと、シャキッとした歯ごたえが特徴。以下のような食材と組み合わせると、春の香りと味わいを一層引き立てます。


野蒜と相性の良い食材

組み合わせ特徴・おすすめ調理法
味噌・酢味噌野蒜の辛みをまろやかにし、香りを活かせる。酢味噌和え、ぬたなど。
油揚げ・豆腐香りの強い野蒜と淡白な食材でバランス◎。炒め物や白和えに。
豚肉・鶏肉動物性の旨味と香りが合う。炒め物や味噌炒めに最適。
香味を優しくまとめる効果。卵焼きやスクランブルエッグなど。
ごま・くるみ香ばしさがプラスされ、和え物に深みが出る。ごま和え、くるみ味噌和えに。
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

のびるは香りが主役になる食材。淡白な素材や旨味のある肉類と組み合わせると、風味のバランスが良くなります。
春らしい副菜にするなら、酢味噌和えや白和えがおすすめです。

野蒜の栄養素(食品成分表)

野蒜(のびる)生

栄養素単位
廃棄率20%
エネルギー63
水分80.2g
タンパク質3.2g
脂質0.2g
食物繊維(総量)6.9g
炭水化物15.5g
ナトリウム2
カリウム590
カルシウム100
マグネシウム21
リン96
2.6
亜鉛1.0
0.06
マンガン0.41
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)800
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)1.3
ビタミンK160
ビタミンB10.08
ビタミンB20.22
ナイアシン1.1
ビタミンB60.16
ビタミンB12
葉酸110
パントテン酸0.29
ビオチン
ビタミンC60
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」
栄養素含有量(生)ひとこと評価
カリウム590 mg野菜の中でも高水準。むくみ・血圧ケアに◎
ビタミンC60 mg抗酸化・鉄吸収の促進に。生だとしっかり多い
食物繊維(総量)6.9 g整腸や血糖コントロールに有効な量
ビタミンK160 µg骨代謝・血液凝固に関与。葉物らしく豊富
2.6 mg野菜としては多め。貧血対策の助けに

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
五大栄養素・ビタミン・ミネラルをまとめたページへ

関連記事

にんにく(大蒜)の使い方と保存方法|旬・栄養・品種まで調理師が解説|garlic
玉ねぎの旬・種類・栄養・保存まで|調理師が教える使いこなし
にら(韮)とは?栄養・保存・食べ合わせまで解説【調理師監修】|Garlic chives

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

プロフィールを見る
タイトルとURLをコピーしました