鱧(はも)とは?旬・特徴・目利きを調理師が解説|夏の高級魚

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鱧(はも)は、夏に旬を迎える関西を代表する高級魚です。湯引きや鱧しゃぶなど、淡白ながら旨みのある味わいが特徴ですが、「いつが一番おいしい?」「良い鱧の見分け方は?」と迷う人も多い魚でもあります。

この記事では、現役調理師の視点から、鱧の旬・特徴・目利きのポイントを中心に、家庭でも失敗しにくい鱧の扱い方をわかりやすく解説します。

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鱧の旬 ~おいしい時期~

はも

鱧とは ~解説~

  • 「ハモは梅雨の水を飲んでおいしくなる」と言われている
  • 見た目はうなぎのように細長い円筒形をしている
  • うなぎよりもかなり大きく凶暴
  • 小骨が多いので「骨切り」と呼ばれる工程が必要
  • 骨切り=皮一枚を残し、1mm間隔で包丁を入れていく
  • 関西ではなじみの深い魚で食卓に並ぶほど
  • 京都では祇園祭の別名「祭りハモ」と呼ばれる
  • 産卵期は8月~で産卵後は身が痩せている
  • 10~11月の鱧は「金鱧」「落ち鱧」と呼ばれる
    (産卵後に食欲旺盛になり、身が肥え脂がのる)
  • 産卵期は8月~で産卵後は身が痩せている

味わい
淡白で旨味と脂分の後味が残り、豊かな風味を味わえる
梅雨時には脂がのって、身が柔らかくなり美味
メスの方がオスより大きくなり、メスの方がおいしいと言われる
玉葱との相性が良く、大阪では「魚すき」で食べられる

鱧の目利き|良い鱧の見分け方

  • 身の色が薄いべっ甲色で透き通った感じの物が良い
  • 体調60cm~70cmのものが良い
  • 開いてあるものは身が厚く細かく包丁が入っているものが良い
  • 大きい物が美味しいと言われる
  • 60センチ以下の青みがかったものはオス(オスは脂が少ない)
  • ぬめりに透明感のあるものが良い

鱧の食べ方・料理例

  • 照り焼き
  • 鱧ちり・鱧すき
  • 鱧の湯引き
  • てんぷら
  • からあげ
  • 吸い物
  • 寿司
  • 南蛮漬け

地方名

  • アオハモ(オス)
  • ホンハモ
  • ウミウナギ
  • ギイギイ
  • トウヘイ
  • タツバモ
  • ハブ
  • ハム
  • ウド

鱧の栄養素 ~食品成分表~

はも(生)
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率0%
エネルギー132
水分71.0g
タンパク質22.3g
脂質5.3g
食物繊維(総量)g
炭水化物g
ナトリウム66
カリウム450
カルシウム79
マグネシウム29
リン280
0.2
亜鉛0.6
0.03
マンガン0.07
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)59
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD5.0
ビタミンE(トコフェロールα)1.1
ビタミンK
ビタミンB10.04
ビタミンB20.18
ナイアシン3.8
ビタミンB60.23
ビタミンB121.9
葉酸21
パントテン酸0.46
ビオチン
ビタミンC1
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

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鱧の英語表記

Pike conger
sea eel
conger 
conger eel 

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)
和食の世界で25年以上。旬の食材や家庭でできる調理のコツを、やさしく、わかりやすくお届けしています。料理がもっと楽しく、おいしくなるきっかけになれば嬉しいです。
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