銀杏(ぎんなん)とは?旬・保存・栄養・食べ方・英語表記までやさしく解説

銀杏 ぎんなん (Ginko nuts) 野菜
TOP » 野菜 » 銀杏(ぎんなん)とは?旬・保存・栄養・食べ方・英語表記までやさしく解説

※本記事には広告が表示されます。

銀杏の旬 ~おいしい時期~

ぎんなん

季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】

銀杏とは ~解説~

銀杏 ぎんなん (Ginko nuts)
  • 生きた化石と言われるほど大昔からある樹木になる実の中身
  • 銀杏の木になる実の中の胚乳種を食べる
  • 銀杏にはオスの木とメスの木があり、身がなるのはメスの木
  • 独特の風味と食感を持った秋の味覚
  • イチョウの木の種子で、秋の風物詩として知られる
  • 見た目は淡い黄緑色、殻に包まれた状態で流通
  • 独特の香りとほろ苦さがあり、加熱するとホクホクとした食感になる
  • 茶碗蒸しや串焼き、炊き込みご飯などに使われる
  • 食べ過ぎに注意が必要(特に幼児は中毒リスクあり)
  • 大量に食べると食中毒を起こすことがある
  • 銀杏にはメチルピリドキシン(MPN)という中毒物質が含まれている
  • 銀杏はアルカリ性で手がかぶれる

銀杏の栄養

  • 炭水化物が多く、糖質の供給源として使われる
  • カリウム・リンなどのミネラルを含む
  • ビタミンB群(特にB1)が含まれている
  • カロテンも少量ながら含まれ、抗酸化成分として注目される
  • タンパク質もバランスよく含むが、食べ過ぎ注意(1日5~6粒程度が目安)

メチルピリドキシン(MPN)とは
神経を興奮させ、けいれんや呼吸困難、手足の麻痺、不整脈など、さまざまな中毒症状を起こす可能性がある

銀杏の下処理

  1. 消銀杏を水に漬けておく(2~3日)
  2. 直接触らないように皮を剥く(ゴム手袋など使用)
  3. 天日干しをして乾燥させる
  4. 殻に亀裂を入れ、フライパンで乾煎りする
  5. 身を取り出し、塩ゆでして薄皮を取る
  6. この状態で冷凍保存できる

保存方法

  • 紙袋に入れて野菜室で保存
  • 殻を外し塩ゆでして薄皮を取って冷凍保存

銀杏と相性の良い食材

  • 銀杏 × 卵 × だし:茶碗蒸しの定番組み合わせ
  • 銀杏 × 鶏肉 × ご飯:秋の炊き込みご飯に
  • 銀杏 × 塩 × 酒:塩炒り銀杏は酒の肴にぴったり
  • 銀杏 × 白味噌 × こんにゃく:田楽にして甘辛い味わいに
  • 銀杏 × しめじ × バター:和洋折衷の炒め物にも

銀杏の栄養素(食品成分表)

ぎんなん(ゆで)
可食部100g当たり

栄養素茹で単位
廃棄率0%
エネルギー169
水分56.9g
タンパク質4.6g
脂質1.5g
食物繊維(総量)2.4g
炭水化物35.8g
ナトリウム1
カリウム580
カルシウム5
マグネシウム45
リン96
1.2
亜鉛0.4
0.23
マンガン0.25
ヨウ素
セレン1
クロム5
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)1.6
ビタミンK3
ビタミンB10.26
ビタミンB20.07
ナイアシン1.0
ビタミンB60.02
ビタミンB12
葉酸38
パントテン酸1.02
ビオチン2.8
ビタミンC23
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

銀杏はでんぷん質が多くカリウムも豊富(580mg)ビタミンB1・パントテン酸・ビタミンEも含まれ、茶碗蒸しや銀杏飯に少量加えると栄養と季節感をプラスできます。子どもや大量摂取は中毒リスクに注意し、適量で楽しみましょう。

銀杏の英語表記

「銀杏(ぎんなん)」は、漢字では「銀杏」または「白果」と書きます。「銀杏」は本来「イチョウの木そのもの」を指し、種子の部分を「ぎんなん」と読むのは和製の慣習的読み方です。

英語では「ginkgo nut(ギンコーナット)」と呼ばれます。「ginkgo」はイチョウの英名であり、「nut」が種子を意味しています。日本料理や漢方の文脈で使われることが多く、海外でも一部では「ginkgo」として流通しています。

あわせて読みたい

椎茸 しいたけ(Shiitake)
湿地 しめじ(Shimeji)
臭橙 かぼす(Kabosu)
食用菊 しょくようぎく(Edible chrysanthemum)

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

プロフィールを見る
タイトルとURLをコピーしました