りんご(林檎)とは?栄養・品種・保存方法も解説|和食のプロ監修

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林檎は「りんご」と読みます。この漢字は中国から伝わった呼び名に由来し、日本では奈良時代から記録が残る歴史ある果物です。旬は晩秋から冬にかけてで、特に1月は多くの品種が最も美味しい時期を迎えます
「一日一個のりんごで医者いらず」と言われるほど栄養価が高く、ペクチンやポリフェノールなど健康に良い成分が豊富です。

この記事では、林檎の読み方や漢字の由来はもちろん、旬の時期、栄養素、ふじや紅玉などの人気品種、鮮度を保つ保存方法まで、和食のプロが詳しく解説します。

林檎の読み方は「りんご」|漢字の由来と意味

林檎は「りんご」と読みます。日本料理の世界でも、冬の季節感を表現する食材として古くから親しまれてきました。

「林檎」という漢字表記は、中国から伝わったもので、日本の文献には奈良時代の『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』にすでに記録が残っています。

なぜ「林檎」という漢字なのか?

「林檎」という漢字には、興味深い由来があります。

「林」は樹木が茂る様子を表し、「檎」は「持つ・つかむ」という意味を持つ漢字です。中国では、林の中に生える果実、あるいは枝にしっかりと実る果実という意味でこの字が使われました。

日本に伝来した当初は「りゅうごう」という音読みで呼ばれていましたが、時代とともに訛り、現在の「りんご」という呼び方に変化したとされています。

また、別名として「林檎(りゅうごう)」「苹果(へいか)」という呼び方もあり、古典文学や漢方の世界では今でも使われることがあります。

林檎の英語表記と発音

林檎の英語表記は「Apple(アップル)」です。

英語の”Apple”は、古英語の”æppel”に由来し、ヨーロッパ全域で古くから親しまれてきた果物であることがわかります。発音は「アポゥ」に近く、日本語の「アップル」とは若干異なります。

ちなみに、世界三大料理の一つであるフランス料理でも、林檎は「Pomme(ポム)」と呼ばれ、タルトやコンポートなど様々な料理に使われています。


林檎とは?~日本と世界で愛される果物~

林檎

林檎(りんご)は、バラ科リンゴ属の落葉高木になる果実で、世界中で栽培される代表的な温帯果樹です。原産地は中央アジアのコーカサス地方とされ、紀元前から人類に親しまれてきた歴史があります。旧約聖書の「禁断の果実」や、ニュートンの万有引力の発見など、世界の文化や科学にも深く関わってきた果物です。

日本での林檎の歴史

日本への林檎の伝来は、平安時代に中国から渡来した「和林檎(わりんご)」が最初とされています。ただし、この和林檎は現在のような大きな果実ではなく、直径3〜4cm程度の小さな実でした。現在、私たちが食べている西洋林檎は、明治時代にアメリカから導入されたものです。青森県や長野県を中心に栽培技術が発展し、日本は世界でも有数の高品質な林檎の産地となりました。

世界の林檎生産

世界の林檎生産量は年間約9,000万トンにも達し、中国が全体の約半分を生産しています。日本の主要産地は青森県(全国生産量の約60%)、長野県(約20%)、山形県などです。

和食の世界でも、林檎は精進料理のデザートや、酢の物の甘味づけ肉料理の付け合わせなど、幅広く活用されています。特に、豚肉と林檎の組み合わせは、林檎に含まれる酵素が肉を柔らかくする効果があり、理にかなった調理法として知られています。

「一日一個のりんごで医者いらず」ということわざが示すように、林檎は栄養価が高く、健康維持に役立つ果物として世界中で愛され続けています。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

りんごは肉料理の付け合わせや酢の物にも活躍する万能果物です。
細かく刻んでサラダや白和えに加えると、ほのかな甘みと食感がアクセントになります。

林檎の旬はいつ?1月が美味しい理由

りんごの旬は9月から2月ごろ

旬カレンダー(1月〜12月)※色が付いている月が旬の目安です。

林檎の旬は晩秋から冬にかけて
収穫期は9月から11月が中心です。しかし、実は1月こそが林檎を最も美味しく味わえる時期なのです。収穫直後の林檎は、まだ酸味が強く、甘みと酸味のバランスが完成していません。収穫後、適切な温度で貯蔵することででんぷんが糖に変わり、甘みが増していきます。この熟成期間を経た1月頃の林檎は、甘みと酸味のバランスが最高潮に達し、香りも豊かになります。

特に、日本の主力品種である「ふじ」は、11月下旬から12月に収穫され、1月に食べ頃を迎える代表的な品種です。貯蔵技術の発達により、現在では春先まで高品質な林檎を楽しむことができます。

りんごだけでなく、10月は“いまおいしい食材”が意外と多い月です。旬の野菜と果物をまとめた保存版一覧はこちらです▶【保存版】10月|旬の野菜と果物【一覧表】

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和食では、冬の季節感を表現する食材として、懐石料理のデザートや、なますの甘味づけなどに活用されます。

品種によって異なる旬の時期

林檎は品種によって収穫時期が異なり、それぞれに食べ頃があります。

早生種(8月〜9月)
つがる、未希ライフなど
酸味が少なく、みずみずしい食感が特徴

中生種(10月〜11月)
紅玉、ジョナゴールド、シナノスイートなど
バランスの良い甘酸っぱさで、料理にも向く

晩生種(11月〜12月)
ふじ、王林、シナノゴールドなど
貯蔵性が高く、1月以降も美味しく食べられる
日本の生産量の大半を占める

貯蔵技術により、晩生種は翌年の春まで出回りますが、1月から2月が糖度・香り・食感のバランスが最も良い時期とされています。

1月に食べたい旬の野菜・果実

1月は林檎以外にも、多くの野菜や果実が旬を迎える季節です。冬の寒さで甘みを蓄えた白菜、大根、ほうれん草などの野菜や、いちご、みかん、キウイフルーツなどの果物が美味しい時期です。1月が旬の野菜と果実|一覧表【保存版】

旬の食材を組み合わせることで、季節感あふれる食卓を演出できます。例えば、林檎と白菜のサラダ、林檎とほうれん草のスムージーなど、1月ならではの組み合わせを楽しんでみてください。

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寒冷地で育ったりんごは、日中と夜間の寒暖差により糖度が上がり、果肉が引き締まっておいしくなります。


林檎と相性の良い食材・料理

りんごは甘みと酸味をあわせ持つ果物で、さまざまな食材と調和します。生食はもちろん、加熱調理でも旨みを引き立てます。


生食で相性のよい食材

チーズ(カマンベール、ブルーチーズなど)
 ⇒ 甘酸っぱさがチーズの塩気と好相性。サラダやカナッペにおすすめ。

ナッツ類(くるみ、アーモンド)
 ⇒ 食感の違いがアクセントになり、サラダやヨーグルトに◎。

レタス、セロリ、水菜
 ⇒ シャキシャキ系の野菜と組み合わせて、爽やかなサラダに。


加熱料理での好相性

豚肉・鶏肉
 ⇒ ソテーや煮込み料理に加えると、りんごの甘みで肉が柔らかく仕上がります。

玉ねぎ・にんじん
 ⇒ カレーやシチューにすりおろし林檎を加えると、まろやかさとコクがアップ。

さつまいも・かぼちゃ
 ⇒ りんごの酸味が甘い根菜の風味を引き立て、煮物やスープにぴったり。


デザート・飲料にも

紅茶(アップルティー)

シナモン・バター(焼きりんごに)

はちみつ・レモン(ジャムやコンポートに)

林檎の保存方法|鮮度を長持ちさせるコツ

りんごはエチレンガス(植物ホルモンの一種)を多く放出する果物で、他の野菜や果物に影響を与えることがあります。正しく保存することで、風味や栄養を損なわずに長持ちさせることができます。


常温保存(すぐ食べる場合)

  • 秋〜冬(室温が10℃前後)の時期は、風通しのよい涼しい場所で常温保存も可能。
  • 直射日光や暖房の当たる場所は避けてください。
  • 新聞紙で1個ずつ包んで保存すると、乾燥を防ぎ鮮度が保てます。

冷蔵保存(長く持たせたい場合)

  • 1個ずつポリ袋やラップに包み、冷蔵庫の野菜室へ
  • 他の野菜と一緒に入れると、エチレンの影響で野菜の劣化が早まるため、袋で仕切って保存すると安心です。
  • 冷蔵保存の目安:約2〜3週間

カットしたりんごの保存方法

  • レモン汁を少量ふりかけてラップで包み、冷蔵庫へ。
  • 1〜2日以内に食べきるのが理想です。
  • 冷凍する場合は、スライス→砂糖かレモン汁をまぶす→密封して冷凍で約1ヶ月保存可能。

林檎の主な品種と特徴

日本では約2,000種以上の品種があるとされますが、スーパーでよく見かける代表的な品種を紹介します。


◆ サンふじ(Sun Fuji)
【収穫時期】11月〜12月
【特徴】甘みが非常に強く、果汁たっぷり。シャキッとした食感。
【用途】生食・ジュース・サラダにも万能


◆ 王林(おうりん)
【収穫時期】11月〜1月
【特徴】黄緑色の皮と強い甘みが特徴。酸味は控えめで香りが豊か。
【用途】生食、ヨーグルトと好相性


◆ シナノスイート
【収穫時期】10月中旬〜11月
【特徴】酸味が少なく、なめらかな食感。甘み重視の方に人気。
【用途】子どもにも食べやすい、サラダにも


◆ つがる
【収穫時期】8月下旬〜9月上旬
【特徴】早生品種でやややわらかめ。甘みが強く酸味が少ない。
【用途】生食向き、皮ごと食べるのもおすすめ


◆ ぐんま名月
【収穫時期】10月下旬〜11月
【特徴】蜜入りで上品な甘さ、皮は黄緑〜赤みがかる。
【用途】贈答用にも人気、生食・スイーツ向き


◆ 紅玉(こうぎょく)
【収穫時期】10月頃
【特徴】酸味が強く、香り豊か。加熱調理に向く。
【用途】アップルパイ、焼き菓子、ジャムなど加熱調理用に最適

林檎の栄養素(食品成分表)

りんご(生)
可食部100g当たり

栄養素皮つき単位
廃棄率8%
エネルギー56
水分83.1g
タンパク質0.2g
脂質0.3g
食物繊維(総量)1.9g
炭水化物16.2g
ナトリウム
カリウム120
カルシウム4
マグネシウム5
リン12
0.1
亜鉛0.1
0.05
マンガン0.04
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン1
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)22
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.4
ビタミンK2
ビタミンB10.02
ビタミンB20.01
ナイアシン0.1
ビタミンB60.04
ビタミンB12
葉酸3
パントテン酸0.05
ビオチン0.7
ビタミンC6
出典「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

まとめ:林檎は冬の味覚を代表する栄養豊富な果物

林檎は「りんご」と読み、中国から伝わった「林檎」という漢字が使われています。この字は、林の中に実る果実という意味を持ち、日本では奈良時代から親しまれてきた歴史ある果物です。


晩秋から冬にかけて、特に1月は熟成が進んで甘みと香りが最高潮に達する時期です。収穫直後よりも、適切に貯蔵されて熟成した林檎の方が、甘みと酸味のバランスが良く、美味しさが際立ちます。

栄養面
「一日一個のりんごで医者いらず」ということわざの通り、食物繊維(ペクチン)、カリウム、ポリフェノールなどが豊富に含まれています。栄養素は皮と実の間に多く含まれているため、皮ごと食べることをおすすめします

品種
甘みが強い「ふじ」や「王林」、酸味が特徴の「紅玉」、料理に適した「ジョナゴールド」など多様で、用途に応じて選ぶことができます。

保存
ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管すると、鮮度を長く保つことができます。また、林檎が放出するエチレンガスは他の果物や野菜の熟成を早めるため、分けて保存するのがポイントです。

1月は林檎以外にも、白菜、大根、ほうれん草、いちご、みかんなど、多くの食材が旬を迎えます。1月が旬の野菜と果実|一覧表【保存版】

冬の食卓に欠かせない林檎を、ぜひ旬の時期に味わってみてください。

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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