鮎並 あいなめ(Green-ling)

鮎並 あいなめ(Green-ling)
 

鮎並(あいなめ)の旬

あいなめ

*各数字で歳時記を表示

 

鮎並(あいなめ)の特徴

  • 「鮎並」「鮎魚女」「愛魚女」と当て字が多い
  • 関西では鮎並(あいなめ)の事を「アブラメ」北海道では「アブラコ」と呼ぶ
  • 鮎並(あいなめ)は白身でクセのない上品で淡白な味
  • 小骨がなく、皮には旨み、脂分が多い
  • 日本各地の浅瀬に生息
  • 生息する深さにより体色が違う(赤褐色、灰緑色、黄色)
  • 釣りのターゲットとして人気で年中釣れる
  • 江戸時代には殿様が食べる魚として珍重
    (今でも高値で取引されている)
  • 鮎並(あいなめ)は秋冬が産卵期のため、夏に養分をため込む
  • 旬を外しても常においしい魚である
  • 10~1月頃は産卵のために浅瀬にやってくるので釣り人に人気

『ウィキペディア(Wikipedia)』→アイナメ

 

地方名

  • アブラメ
  • アブラコ
  • アブラウオ
  • シジュウ
  • シンジョ
  • ネウオ
  • ワガ
  • ポン
  • ノソ
  • ネウオ
  • エイナ
 

仲間

  • 兎鮎並(うさぎあいなめ)
  • アラスカアイナメ
  • キタノホッケ
  • クジメ
 

鮎並(あいなめ)の選び方

  • 鮮度が落ちやすいので活け物か活〆された物を選ぶ
  • 目が澄んでエラが鮮紅色のものがよい
  • 活〆の触ってかたいものがよい
  • 鮮度が落ちやすいので注意する
  • 腹の張りが良い物が良い
  • 腹びれの下の方が黄色の物が良い
 

鮎並(あいなめ)を使った料理

  • 刺身・寿司
  • 鮎並(あいなめ)の木の芽焼き
  • 鮎並(あいなめ)の甘酢あんかけ
  • 鮎並(あいなめ)の照り焼き
  • 鮎並(あいなめ)の煮物
 

鮎並(あいなめ)の栄養素含有量

可食部100g当たり

あいなめ(生)

廃棄率50%
エネルギー113㎉
水分76.0g
タンパク質19.1g
脂質3.4g
炭水化物0.1g
ナトリウム150㎎
カリウム370㎎
カルシウム55㎎
マグネシウム39㎎
リン220㎎
0.4㎎
亜鉛0.5㎎
0.06㎎
マンガン 
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)6㎍
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD9.0㎍
ビタミンE(トコフェロールα)1.7㎎
ビタミンK
ビタミンB10.24㎎
ビタミンB20.26㎎
ナイアシン2.6㎎
ビタミンB60.18㎎
ビタミンB122.2㎎
葉酸8㎍
パントテン酸0.98㎎
ビオチン
ビタミンC2㎎
食物繊維(総量)

日本食品標準成分表2015年版(七訂)「あいなめ」から引用

 

関連記事

 

蕗の毒素(ピロリジジンアルカノイド)

 

蕗(ふきのとう)とは

蕗(ふきのとう)は日本では昔から食べられてきた和食には欠かせない食材
ほろ苦さと香りが特徴で春を感じさせる食材
基本的にアク抜きして食べられている食材
日本各地の山野に自生している
若芽は「ふきのとう」として食される
ふきのとうは育成中の花茎なので栄養が豊富

蕗についてはコチラ
蕗の薹についてはコチラ

 

ピロリジジンアルカノイド類とは

  1. 国内では食品によるピロリジジンアルカノイド類の健康被害の発生はありません
  2. 植物が作る窒素(N)を含む天然物質の総称
  3. 地球上の被子植物約6000種の植物に含まれていると言われる
  4. 植物が身を守るため、天然毒素を自ら作り出す
  5. 一部の昆虫はピロリジジンアルカノイド類を含む植物を食べたり、蜜を吸ったりして体内に取り込み身を守ることも知られている
  6. 毒素(ピロリジジンアルカノイド)は水に溶ける

ふきのとう(蕗)に含まれるピロリジジンアルカロイド類は以下の3つ
①ペタシテニン
②ネオペタシテニン
③センキルキン

もっと詳しく知りたい方は農林水産省HPへ

 

蕗&ふきのとうのアク抜き手順

 

蕗の場合

  1. 湯をたっぷりと沸かしておく
  2. 蕗に葉がついている時は切り離す
  3. 蕗に塩をまぶし、板ずりする
  4. 素早く(5分以内)に沸騰したお湯にいれ、約3分間茹でこぼす
    (途中上下を入れ替えるように混ぜる)
  5. 茹で上がったら、氷水に取り急冷する
  6. 一本づつ皮を(スジ)を綺麗に取る
  7. 常温で約2時間水にさらしておく

    **上記の方法で毒素(ピロリジジンアルカノイド)は約1/3まで減少する
 

ふきのとうの場合

  1. 湯をたっぷりと沸かしておく
  2. ふきのとうをよく洗い、黒ずんでいる葉は取り除く
  3. お湯に塩を入れる(水8ℓに対して50g程度)
  4. 沸騰したお湯にいれ、約3分間茹でこぼす
    (途中上下を入れ替えるように混ぜる)
  5. 茹で上がったら、氷水に取り急冷する
  6. 茹で上がったふきのとうを常温で約2時間水にさらしておく

    *上記の方法で毒素(ピロリジジンアルカノイド)は約1/3まで減少する
 

さらにピロリジジンアルカノイドを減少させるには

  1. 2時間さらした後、水気をよく切る
  2. 新しい水に変え、冷蔵庫で20時間保存する

もっと知りたい方は農林水産省HP

 

ピロリジジンアルカノイドが含まれるその他の食材

  • はちみつ
    ピロリジジンアルカノイドが含まれる植物を蜜源とするはちみつなどを対象に調査した結果、ほとんどのはちみつのピロリジジンアルカロイド類の濃度は低いことが分かっています
  • 緑茶
    欧州でグリーンティーの中にピロリジジンアルカロイド類が検出される場合があることが報告されています。国内で流通している国産緑茶を調査。
    結果、緑茶のピロリジジンアルカロイド類はすべて定量限界未満で健康への懸念は低いと考えられます。
 

まとめ

  • 蕗(蕗の薹)には天然毒ピロリジジンアルカノイドが含まれている
  • 日本でのピロリジジンアルカノイドによる健康被害は報告されていない
  • ピロリジジンアルカノイド は水に溶ける
  • 蕗(蕗の薹)はアク抜きして食べる
  • アク抜き後、約2時間水にさらすことで毒素は1/3になる
  • さらに20時間水にさらすことで1/10になる
  • 大量に食べたり、食べ続けない限りは健康被害はないと考えられる